第78話

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2021/07/26 04:21
千冬side









あなたが進むままに歩いて着いてきた俺ら。












御前失礼致します。
どうぞ。
松野千冬
あ、ありがとうございます…
花 垣 武 道
花 垣 武 道
あ、あありがとうございますっ











お菓子とお茶を机の上に置いた女の人が、

ニッコリ笑ってから襖を開けてススっと出ていった。






なんだココ、なんだこの屋敷は












「お嬢様はこちらへ」と言われて女の人に着いて行ったあなたはもう随分帰ってこない。


慣れた感じで着いて行ったあなた。












アイツ何もんだ?
















花 垣 武 道
花 垣 武 道
こ、ここだけの話なんだけど、
未来のあなたさんってスゲー金持ちの由緒正しき家の当主なんだよ。
松野千冬
げっ、マジで…?
花 垣 武 道
花 垣 武 道
おう、こっちの世界では
「日紫喜家次期当主」になってんだ。
松野千冬
ま、じか……やべぇな、それ。
花 垣 武 道
花 垣 武 道
だよな…














アイツとんでもない奴じゃねぇか。

怖。





















スパンッ













(なまえ)
あなた
ごめん、待たせた。













目を見開いてギョッとした。
















(なまえ)
あなた
?、何黙ってんの?
松野千冬
…ぇ、あ、いや…
花 垣 武 道
花 垣 武 道
き、着替えてきたんですね!
(なまえ)
あなた
あー……まぁ、五条家の坊ちゃんに会うのに
日紫喜が私服なのはおかしいって。










「硬い」と言いながら

正しい所作で、綺麗な所作で正座して座るあなた。









思わず見とれてしまった。









シンプルに、且つ清潔感の溢れる髪型。

淡く赤く塗られた唇に引き立てるような白に近いベージュの着物。








所々にある金粉でまた引き上げられる容姿だ。















松野千冬
ま、孫にも……
(なまえ)
あなた
衣装ね。
松野千冬
それだ











スっとお茶を飲んだあなたが

コトっと、机にお茶を置いた。













(なまえ)
あなた
珍しくて驚いてんでしょ。
言っとくけど、わざわざこっちの世界に来てなかったら、普段の私はこれだからね??
(なまえ)
あなた
贅沢して、呪霊ぶっ殺して、
上層部に扱き使われて、当主やってるから
(なまえ)
あなた
ガチでウザい











「私は社畜か???」とイラついてる様子だ。


まぁ、あなたの性格的にはこういうのは息苦しいんだろうな。












(なまえ)
あなた
……来るよ、悟。












こんな豪邸に住んでる「五条家のお坊ちゃん」とやらだ。

もうピッシリしてる日本男子なんだろうなと思った。





























五 条 悟
五 条 悟
ようこそ。五条家へ








青い瞳に白い髪、

髪にも等しい神秘的なその人は背丈が高くて綺麗だった







___________NEXT

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