ドゴォッ
地面に大きなクレーターが空いた。
私と彼の間。
そう
空中で一回転しながらそうボソボソ呟く。
距離を取った状態のまま着地すると、一旦呼吸を置ける場面があった。
ニヤッと笑うこいつはプロのヒモ。
(くっそ、面がいい。「随分有名になったな」じゃねぇよ。こちとらお前に1回殺されかけてんだ)
……人違いじゃね?
その言葉と同時に、
お互いの足から地面が離れた。
指輪に呪力を流して一瞬で薙刀に形を変えると、
特級呪具の出来上がり。
その薙刀で伏黒甚爾の持つ呪具を止めると、
伏黒甚爾の呪具の刃は破損した。
今までの会話は全部、
伏黒甚爾の攻撃を捌きながらの会話。
もう何回か戦ってるから結構パターンは読めてる感じ。
ただ頭は追いついても、身体は追いつかない
グサッ
刃が1箇所でも刺されば終わり。
刺さったものを無理やり薙刀で退かす。
危ない、連続で刺されたらこっちも無理だ。
次の攻撃を回避出来たのは奇跡だな。
,
叫んだ言葉は現実に。
空いた巨大な穴へと伏黒甚爾は落ちた。
しかし、
ケロッとした顔で上がってきやがって。
___________NEXT
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。