授業終了のチャイムが鳴って、いつものように保健室に向かう
今日は他の生徒が居たので"にこちゃん"じゃなく"にしせんせ"呼びに変わる
他の生徒たちが居る手前そう言うしかなくて、困った顔をしながらにこちゃんはうちに言う
そんな顔すら可愛いにこちゃん
バレないように、目で合図するのも二人だけの秘密
こうやって二人だけの秘密や、バレないようにイチャついたりするのもあと少し
卒業したら堂々とイチャイチャ出来るし、思いっきりにこちゃんに甘えられる
そう思ったら、我慢出来るようになったのはにこちゃんのお陰かもしれない
胸に光るお揃いの指輪のお陰だし、なによりもにこちゃんが伝えてくれる言葉や行動たちがうちのモチベーションでパワーをくれる
いつも腰掛けるソファーに行けば、にこちゃんが近寄ってきて
保健室で、他の人たちに聞こえないようにコソコソと喋る
秘密の約束やいつものコンビニでの待ち合わせ、これが出来るのもあと少し、そう考えたらまたちょっぴり切なくなったのと同時に早く卒業したいな、なんて思った
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。