第115話

ただし君に限る
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2022/09/21 13:48
「先生、りほばっか特別扱いズルくない?」

そんな台詞を言われて、私は胸がドキッとした
"特別扱い"しているつもりはなかった



でも、自然とりほちゃんには優しくしたり、特別扱いしていたのだろう
N
特別扱いなんてしてませーん!
ほら、バカ言ってないで早く教室戻りなさいよ
少しだけぶっきらぼうに生徒たちに伝え、保健室から追い出す



「先生のけちー」なんて、文句を言いながら何人かの生徒は保健室を後にする


















それでも出ていかない人、一名発見






R
……うちも?笑
N
…もちろん!
ソファーに堂々と座る人




悪気なく、にっこり笑って私を見つめる
R
まぁまぁ。そこをなんとか、ね?
ソファーから立ち上がって、私の元にやって来て肩に触れる
ピクンと反応してしまう、自分の身体に少し憎さを覚えた


それを見逃すはずがない、りほちゃんはニヤリと妖しく笑うと私の手首を掴んでいつものベッドに向かう












"期待"

そんな言葉がよく似合う




そして、これは間違いなく

すべては


"君に限る"

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