[てつや視点]
俺は今、猛烈に後悔している。
手を出す気ない宣言をしてしまった。
触れたい。なにその柔らかそうなほっぺ。
キスしたいに決まってるやん。
細くて白い足、バジュラモジュラも驚きの美脚。
胸は小さくも大きくもない。
…Dカップと見た。
いつもより少しだけ重たそうな瞼をしたあなたちゃんは色気が五割増し。
気付けば声に出てた。
てつや「キスは手を出した内に入りますか?」
あなた「…入ります!」
怒ったふりをして口元が少し緩むあなたちゃんが可愛くて可愛くてやばかった。
語彙力がうんこになる。やばいしか言えん。
先にベットに入って
てつや「ほら、腕枕ならいいよね?」
と聞いたら嬉しそうに笑うからつられて笑った。
その顔を見たらやっぱ手出さなくてもいいかも
知らんって思った。
照れた顔を隠すのに腕枕をしてすぐ抱き寄せた。
俺の胸に顔を埋めたあなたちゃんがこう言った。
あなた「心臓、いつもばくばくしてる。」
照れた顔を隠すつもりだったのに余計恥ずかしかった。週に4人抱いて女の子に慣れてるつもりになってたけど、好きな子はまた別。恥ずかしい。
あなた「私のこと好きかぁ。」
あなたちゃんはウフフって笑っておやすみと言った。
おやすみ、と返して寝顔を見ながら俺も寝た。
それまでに悪いことが一切思いつかなかったと
言えば嘘になる。
でも約束だから。
おでこにだけキスをした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!