第62話

ギター②
887
2019/12/15 17:12
[あなた視点]

今日はとしみつくんとの打ち合わせだ。

私はこの日を楽しみにしてた。


色々あるんだ。私にも。まだ20代の女の子なもんで。


チャイムが鳴ってインターフォンにとしみつくんがうつった。


あなた「そこは解除しとくし玄関の鍵開けとくから入ってきて!」

としみつ「はーい。」



家に入ってきたとしみつくんの第一声は、

としみつ「なんかさ…。てつやがもうエントランスにいたんだけど…。」

あなた「あ…。15分くらい遅れてきてって言ってたんだけどね…。」



2人で急いで歌詞の確認と衣装の確認をした。

としみつくんは笑ってた。

可愛いところもあるんだねなんて言って笑うから少しだけ恥ずかしかった。



あなた「もしもし?もうエントランスにいるの?」

てつや「うん、寂しいですね。これは。あとすごい人がチラチラ見てきますね。」

あなた「もう、グレないで、もう衣装と歌詞は終わったから入っておいで。」

てつや「グレるやん。男と2人で家にいるんだから。」

としみつくんが小さい声で、

としみつ「…男って言っても俺やん。キューピットなのに…。」

と、呟いていた。




てつや「こらー!!!何話してたー!!!」

としみつ「え、うるさ。笑」

あなた「何って言ったでしょ。打ち合わせだよ。」

てつや「俺にまで秘密にせんでいいやん!」

としみつ「てつやにだけは秘密にしたいのかもしれんやん。笑」

あなた「としみつくん、誤解されちゃうような言い方しないで。グレちゃうから。」

てつや「はい、もうグレた。何もしない。ここでお前らのことジッと見ててやるからな!」

としみつ「いや勝手に見てろ。笑」



日程とか演出とか細かいことを話し合って3人でお昼ご飯を食べてとしみつくんだけが帰って行った。




てつや「あーあ、寂しかったなぁー。」

あなた「いい大人なんだからヤキモチ妬かないの。」

てつや「あなただってヤキモチ妬いてたやん。」

あなた「私はまだお子様だもん。」

てつや「俺だってお子様だもん。」



何を言ってもソファに座ったままでプンスコプンスコするから隣に座ってくっついたらすぐに笑った。

分かりやすい。



もうすぐで分かるから怒らないでね。

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