[あなた視点]
てつやさんはいつもニコニコしている。
なんとなく小学生男子を思わせる笑顔と行動、
好きなんだよなぁ。
正直引越しのことに関して相談するときに仲のいい上層部に話したのだけれど「え…?てつやさんですか…?」という反応だった。
みんなこんなに無邪気な人可愛いって思わないのだろうか。
台所の片付けをしながら横目でてつやさんを見る。
さっきまでMacBook開いてたのに5秒後にはゲーム画面を開いていたりする。
わたしが見ているのに気付くと変顔をしてくれて、次にのぞいたときにはまた違う変顔をする。
たったそれだけなのにとても楽しくて、
その瞬間がかけがいのないもののような気がして離したくなかった。
会えない時間を埋めるように夜は抱きしめあった。
あんなにプラトニックだったわたし達なのにいつのまにかお互いを求めあっていた。
いつも笑顔は絶えない笑いながらキスをして、おでこをくっつけて笑って、どちらかが「好き。」と言うともう片方はつい笑顔になってしまう。
どこに触れる瞬間も愛おしくて、つらい。
可愛い、と笑いながら太ももにキスをする。
やだぁ、ってわたしが笑うとてつやさんも笑う。
シてる最中も2人とも目が合うと笑ってキスをする。
両手をつないで堪え切れない声をキスで殺した。
てつや「なんでこんな好きかな、病気?」
あなた「病名は?」
てつや「恋の病。」
あなた「なんかごめんなさい、笑っちゃう。笑」
行為の後は2人でタバコを吸いながらバカな話をする。
一瞬も無駄にしたくないくらいこの時間が愛おしい。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。