第59話

待ちに待った!!!
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2019/12/07 19:37
[てつや視点]

今日はあなたが引っ越してくる!

と、行ってもまだしばらくは忙しくて部屋に荷物を運び入れるだけらしい。

実はLINEを交換していたシスコンの方の弟からは文句を言われたが、長期休みに遊びに来いって言ったら素直な返信が返ってきた。

弟の長期休みも楽しみだ。





引っ越しのお手伝いとして俺も行ったんだけどあなたの荷物はすごかった。

あんな片付いた部屋のどこにこんなに荷物があるんだってくらいの荷物で、多分俺の1.5倍はあった。

その半分が資料とか生地とか今までのデザインのスケッチらしい。

その全てを愛おしそうに見つめるあなたはシンプルに可愛かったし尊敬するって思った。

まず資料とかを一部屋に移してそこを仕事部屋にするらしい。

今までは人が来てもレイちゃんとか家族だからPCをリビングに置いてたらしいけど、俺に仕事してるところを見られるのが恥ずかしいからちゃんと分けるんだって。

全て白で統一された仕事部屋は本当にかっこよくて俺もこれしたい!って言ったらてつやさんは汚すから無理だよって真剣な顔で言われた。

棚とかは俺が組んで、あなたは小さいものをちまちまと移したりしてた。

新しくした家具とか家電とかも多くてわくわくした。

数時間である程度住めるレベルまでになったから休憩をすることになった。

すると1番大きな段ボールをあけてその中からま新しい写真立てを出した。

そしてこっちを見てにこっとすると隣に座って急に写真を撮った。

てつや「え、なに?」

あなた「この写真入れるの、これに。」


少し嬉しくて、でも不意をつかれた間抜けな顔で、やっぱり少し恥ずかしい。

テーブルの上にはオレンジとピンクの灰皿が置かれてて、まるで二人で暮らすのかと錯覚するような感じだった。

これ以外にもところどころオレンジのものが増えている。

あなた「新しいもの買おうと思って見に行ったら買いすぎちゃった。」

そう言って口を尖らせるあなたが可愛い。

それに俺がいないところで俺のことを考えていると思うと自然と俺も口が尖る。

すると急にハッとした顔で、

あなた「ピンク…!ゆめまるさんとかぶった…!」

と言った。あまりに真面目な顔で言うので吹き出した。

優しいところ以外正反対な2人なのに。


しかもゆめまる普段ピンク着ないし使わない。


あなた「なんかそう思ったらこの部屋てつやさんとゆめまるさんの部屋みたいに見えてきた…。」

とか言うのでもっと笑った。

俺とゆめまるの部屋ってなんだ。

時々こう言う不思議な発言する。そういうところも好きだ。

てつや「ゆめまるは濃いピンクだから大丈夫!あなたは薄めのピンクの方が好きやん。」

あなた「あ、そっか!ゆめまるさん薄いピンク着たら三遊亭好楽さんみたいになっちゃうもんね!」

てつや「いやwww」

あなた「???」

てつや「ならんだろさすがにw」

あなた「好楽さんお酒好きだし、なんかすごいみんな好楽さんのこと好きらしいよ?」

てつや「好楽さんに詳しすぎん?w」


天然とはきっとこういうことを言うんだろう。

真剣な顔で不思議なことを言うあたりは、ゆめまるというよりとしみつに似てる。

そうして話したりご飯を食べているうちに休憩のはずが夕方になっていた。




今日は外食して一旦あなたの家で寝ようってことになった。





そして俺はゆめまるのLINEの名前を「好楽さん」にした。

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