次の日
委員会決め
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放課後
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この後は少し無一郎side
君はそう言うと、僕の方を見てそっと微笑んだ。
僕はこの人に一目惚れした。
霧里さんが教室に入ってくる時、僕を囲んだ女子の隙間から見えた。
綺麗な人だと思った。
隣の友達と楽しそうに笑い合っている。
僕はそれまで1度も女子を好きになった事などなかった。
けど、この人だけは違ったんだ。
守ってあげたいと思った。
僕が、僕の手で。
消しゴムを落としたのだってわざとだ。
なんでもいいから、話すきっかけが欲しかった。
君は落ちた消しゴムを拾い、僕に渡してくれた。
「はい。」と渡してくれた時の笑顔は、さっき友達に向けていた笑顔だった。
この時から僕は、君が大好きなんだ。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。