第3話

2話ー過去
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2020/05/16 04:36
少女達の湯浴み中━━━━━━━━━━━━━━━
花緒美花魁
花緒美花魁
そこにお座り
椿野花魁
椿野花魁
今綺麗にするからね
少女
ありがとうございます
花緒美花魁
花緒美花魁
お前名前は?
少女
あなたです
花緒美花魁
花緒美花魁
あなた……
ここに来た理由は?
理由────────?
そんなの決まってる
あの女を、見返すため。
少女
(泥棒猫……鼠…薄汚い…)
私には価値があるんだって
思い知らせてやるの
たくさんのお客から評判になるのよ
私を捨てたことを
少女
………後悔させてやる
花緒美花魁
花緒美花魁
…復讐かい?
少女
…………ッ!?
気づかないうちに………
でも…復讐か……………
花緒美花魁
花緒美花魁
…まぁいいけどね
ほら終わったよ
少女
………ありがとうございます
椿野花魁
椿野花魁
この子も終わったよ笑
少女
ありがとうございました…///
花緒美花魁
花緒美花魁
(それにしても…)
花緒美花魁
花緒美花魁
(あの子は笑うのに…あなたは微塵も表情を変えやしない…)
椿野花魁
椿野花魁
それじゃ、お披露目に行きましょ♪
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花緒美花魁
花緒美花魁
わっちは絶対嫌ざんす
一同
え………?
女将
あ、あんた…
そこまで嫌がらなくても…
うらた
うらた
姉さん!?禿付けてないじゃないですか!
そらる
そらる
姉さん…理由もなく断るのは…
花緒美花魁
花緒美花魁
その子は笑わないんだよ
(なまえ)
あなた
…………
笑う……?
簡単なことよ………
少女
(笑うって何………?)
母親は毎週のように違う男を家に入れる

気にかけられることも無く、ろくに食事も与えられなかった
あなたは笑うことを忘れていた
花緒美花魁
花緒美花魁
笑みは遊女の1番の武器
笑えなかったら価値などありんせん
少女
……ッ!
坂田
坂田
そ、そこまで言わなくても…
ガラ…
遊女
花緖美姉さん
主さんが来ておりんす
花緒美花魁
花緒美花魁
今日は用があると言っておくれ
名代を出すよ
椿野花魁
椿野花魁
姉さんまさか…
花緒美花魁
花緒美花魁
お前さん、主さんのお相手をしてきな
満足させられたらわっちの禿にしてあげよう
そらる
そらる
姉さん…まだ早いですよ
(なまえ)
あなた
分かりんした
(なまえ)
あなた
これからお世話になりんす
姉さん・・・(ニコッ
その場にいた全員が息を飲んだ
とても美しい微笑みだった
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