第10話

第10話
46
2021/05/21 10:22
そして・・・
木村舞
・・・・
坂本昌行
舞、どこにもいない・・・
雨の中、坂本くんは舞さんを探し続けていた。だが見つからないまま、次の仕事をしていたんだ。
キキー!
木村舞
・・・・!
プルルルプルルル
坂本昌行
・・・はい・・・
舞さんの弟
坂本さんの携帯ですか?
坂本昌行
・・・そうだけど・・・君は?
舞さんの弟
俺、舞ねぇの弟、幸也って言います。大変なんです!姉ちゃんが!姉ちゃんが!
坂本昌行
何があった!
舞さんの弟
舞姉ちゃんが、みき姉ちゃんが事故にあった場所で・・・・
坂本昌行
えっ?わかった・・
衝撃なことを聞いたらしい。だが、こちらはこれから仕事で・・・
坂本昌行
とは言ったものの・・
長野博
坂本くん・・・今の聞こえていたよ・・・何やってんだよ、行かなきゃ・・・
坂本昌行
長野・・・大丈夫か?びしょ濡れだし・・・足痛そうじゃん・・・
長野博
大丈夫・・・ちょっと無理しすぎた・・・
坂本昌行
ちゃんと治してくれよ?
長野博
坂本くんこそ、彼女のそばにいてあげてよ
坂本昌行
・・・うん
そう言って行かせた長野くん。

長野くんは、しらせなかった。
なぜ痛めた自分の足が、悪化しかけていたのかも・・・・
自分が彼女と別れそうなことも・・・・
長野博
何やってんだろ・・・俺は・・・・
野口尚美
あーあ・・・みごとな土砂降り・・・・
三宅健
ねぇ?なにやってんの?
まだ、ケンカ続いてたんだ
野口尚美
見ればわかるでしょ?雨だから雨宿りです
そっぽ向いたままだ。
三宅健
なんだよ、まだ怒ってるの?
野口尚美
当たり前です
三宅健
こっちは謝ろうとしてるのに?
野口尚美
謝る気なんてないくせに
三宅健
可愛くないなぁ
野口尚美
どうせ可愛くないよォだ(σ-`д・´)アッカンベー
三宅健
・・・・ごめん
野口尚美
・・・・
三宅健
ごめん!
野口尚美
別にいいよ?知ってたし・・・健くんが涼子を好きなこと・・・
三宅健
えっ・・・
野口尚美
涼子をわすれられない事も・・・・
三宅健
なんだよ、知っていたなら・・・
野口尚美
いつまでも気づかない鈍感だから・・・・
また、そっぽ向く野口さん。
三宅健
何がだよ
野口尚美
そうよねー、涼子のことしか見てないもんね
三宅健
なんだよ、気になるじゃん。教えろよ!
野口尚美
嫌だよー👅
三宅健
なっ😒
野口尚美
あはは!じゃあ、お疲れ様!
と、行ってしまった。
三宅健
な、なんなの?あいつは・・・
訳分からない・・・・
そして、坂本くんは・・・
坂本昌行
舞!!
木村舞
・・・・坂本さん?
ある病院に来ていた。
舞さんの弟
姉ちゃん、割れたガラスで目を傷つけたらしくて・・・・
坂本昌行
えっ・・・・
木村舞
来ないで!!

ケガは酷くないらしいが・・・
坂本昌行
舞、1人にしてごめん!
木村舞
来ないで下さい!こんな私、見ないでください!
坂本昌行
・・・・
坂本くんは舞さんを抱きしめた。
木村舞
私・・・
坂本昌行
俺はもう、舞のことしか見ていない・・・お前がどんな姿になっても好きだよ・・・
俺がそばにいてやる
だから、俺から離れるな・・・
舞さんは、失明をしてしまったんだ。
舞さんの弟
事故現場がみき姉ちゃんの亡くなった場所だった。信号を渡ろうとした姉ちゃんに車が突っ込んできて・・
生きててよかったけど・・・・
坂本昌行
ごめん、俺が彼女を1人にしたから・・・
舞さんの弟
とにかく、姉ちゃんは、次の舞台をひかえていたんだ。角膜が見つからなければ、・・・
坂本昌行
そんな・・・・
そして・・・
三宅健
えっ?舞さんが?
突然みんなにメールや電話で知らせが入った。
三宅健
僕たちこれから10周年のライブなんだよ?
どうして?
みんな幸せなんじゃないの?
長野博
だといいけどな・・・
次から次に起こること・・・・
長野博
・・・・
長野くんも寂しそうだし、井ノ原くんもなにか隠してるみたいだし・・・・
幸せそうなのは、剛と幸さんだけ?
2週間後・・・・

11月1日
リハーサル
井ノ原快彦
それじゃあ、行ってくる
いのっちは、出掛けようとしていて・・・・
山根るり
快彦、待って!
井ノ原快彦
ん?
るりさんは、走って、いのっちにキスをした。
山根るり
行ってらっしゃい!あとで見に行くね!
井ノ原快彦
うん・・・
でも、これが最期のキスになるなんて
井ノ原快彦
行ってくる・・・・
いのっちはそのとき、わかっていたのだろうか?
坂本昌行
よーし!今日で10年目だ!張り切って行こうぜ!
V6
おー!٩(´・ω・`)و٩(´・ω・`)و٩(´・ω・`)و٩(´・ω・`)و٩(´・ω・`)و٩(´・ω・`)و
10年目の今日・・・・
🎵🎶🎶🎵心が騒ぎだすそう、僕らは歩き出す!
ファンのみんなの声援に答える僕たち。
(リハーサル中)
井ノ原快彦
みんな、ありがとう!
長野博
ありがとう
三宅健
・・・・
森田剛
・・・・・
岡田准一
・・・・・
坂本昌行
・・・・
リハーサルの中・・・
そしてそのあとイベント。
山根るり
・・・・
井ノ原快彦
るり・・・君はるりって言うんだ。俺は、V6の・・・言わなくてもわかるか・・・いのっちって呼んで!
山根るり
・・・・・・
るりさんは、実は来ていた。
だが、いのっちとの出会いを思いながら・・・倒れてしまった。
V6
🎶🎶君が描いた未来の中に僕は今映っているの遠い夢の中で歩いていこう!どこまでも🎵🎶🎵🎵
スタッフ
大丈夫?
山根るり
・・・・うっ・・・
スタッフ
えっ?彼女ってもしかして・・・・
スタッフ2
井ノ原さんの?
この時、スタッフは困惑していた。
彼に知らせるべきか・・・
でも、それどころじゃなかった。
やはり、彼には知らせなくては・・・
彼がリハーサルを終えたあと・・・
井ノ原快彦
えっ?るりが来ていた?間違いないのか?
スタッフ
はい、さっき、具合悪そうにしていて・・・倒れてしまって・・
スタッフ2
たったいま、病院に運ばれました。井ノ原さんには、伝えなくちゃと思って・・・
坂本昌行
井ノ原、行ってやれよ・・・
森田剛
そうだよ、イベントは終わったんだし・・・ライブは明日からだぜ?
長野博
タクシー呼んだよ
井ノ原快彦
ありがとう、みんな・・・行ってくる!
そう言って1人病院に向かった。
看護師1
脈拍下がってます・・・
るりの担当医
るりさん、頑張って
涼子
るりさんが?
雪村幸
もう、彼女は・・・・
涼子
だから、あの時・・・
井ノ原快彦
るり!!
いのっちが、病院に着いた。
るりの担当医
入れてあげて・・・・
看護師1
はい・・・・
山根るり
ハァハァ・・・よし・・ひこ?
かろうじて意識はあるようだ。
井ノ原快彦
るり!聞こえるか?
山根るり
ありがとう・・・快彦・・・・
いのっちは、るりさんの手を握った。
山根るり
歌・・声、ちゃんと聞こえたよ・・・・?
たくさんの拍手と・・・歓声も聞こえた・・・
井ノ原快彦
何言ってるんだよ、るり!これからもたくさん聞かせてやるよ!!
山根るり
・・・・あり・・・がとう・・・・歌声・・・きかせて・・・・くれて・・・・・
ピーー

握っていたはずの手が・・・・・
三宅健
・・・・・・
井ノ原快彦
(。>﹏<。)💦
坂本昌行
井ノ原!!
井ノ原快彦
俺も・・・・ありがとう・・・(。>﹏<。)💦
長野博
・・・・・
僕たちが駆けつけた時、彼女は息を引き取ったあとだった。
岡田准一
・・・・・・
森田剛
・・・・・・
井ノ原快彦
(。>﹏<。)💦
これが、井ノ原くんと彼女の別れだった・・・・・。
井ノ原くんの最愛の人との・・・・・

別れだった・・・・
井ノ原快彦
(。>﹏<。)💦良かったよ・・・・るりの最期に間に合って・・・・最期の言葉が聞けたから・・・・
坂本昌行
(。>﹏<。)💦
長野博
(。>﹏<。)💦
森田剛
(。>﹏<。)💦
三宅健
(。>﹏<。)💦
岡田准一
(。>﹏<。)💦
みんな泣いていた。
彼女は、10周年ライブを聞くことなく帰らぬ人となってしまったから・・・・。
涼子
・・・・健・・・・大丈夫?
三宅健
・・・・・涼子・・
涼子
いよいよ10周年だね。行けないから先に言っとく。おめでとう・・・
こんなときに言ってごめん・・・
三宅健
うん・・・・
そして俺たちは病院の外にいて・・・
野口尚美
・・・・・
三宅健
・・・・・・こんな気持ちでライブできるかな・・・・
みんなが落ち込む様子を見て、野口さんが口を開いた。
野口尚美
こら!しっかりしなさい!
三宅健
えっ?野口さん・・・来てくれたんだ・・・
野口尚美
聞いたよ・・・
井ノ原さんの大切な人が亡くなったって
辛いのはわかる。でも、1番ツラいの井ノ原さんでしょう?
坂本昌行
・・・・・
長野博
・・・・・・
野口尚美
みんながしっかりしなきゃるりさんが成仏できないよ・・
三宅健
・・・・・
岡田准一
・・・・・・
野口尚美
井ノ原さん、わかっていたのよ・・・ううん、知ってたみたいだし・・・みんなに言わなかったみたい・・・るりさんが長くなかったこと・・・
井ノ原快彦
・・・・実はそうなんだよね・・・
でも、こないだるりが行方くらました時、思わず健には話しちゃったから・・・・・
三宅健
・・・・・
野口尚美
私たちは、そういう人達の死を乗り越えて生きていかなくちゃならないんだから!
坂本昌行
その通りだな・・・・
三宅健
そうだね。俺たちは生きてる・・・
だから、彼女の死をムダにしちゃいけない・・・・
井ノ原快彦
ありがとう、尚美ちゃん
野口尚美
私、10周年のコンサート楽しみにしています!皆さん、頑張って下さい
岡田准一
ありがとう
長野博
ありがとう、頑張るね
森田剛
ありがとう
野口尚美
はい
彼女のその言葉は、なぜかみんなの心に届いていて・・・
三宅健
・・・・・
僕だけがなぜかお礼を言えないでいる。
野口尚美
ふふっ
涼子
彼女と一緒にいればわかるわよ・・・・
三宅健
・・・・・
それが出来ないのは、僕にはまだ、迷いがあるから・・・・




かなぁ?

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