学校に行く途中あなたの後ろ姿を見つけて走った。
あなたは前にいた奏の側近、
久遠誠一郎とか言う奴を追いかけた。
俺の声なんて届いてなかったらしい。
嬉しそうなあなたの顔がちらっと見えた瞬間
入る隙さえ無いことに気づいた。
学校へ着いても俺があなたに話しかける事は無かった。
帰る頃には奏が2人の側近と一緒に
エコノミークラスの教室へと顔を出した。
3人の元へ駆け寄るあなたを俺は止めた。
思わず引いてしまった手を少し歩いてから離した。
突然作った理由だったけれど
あなたが上手く乗っかってくれて救われた。
家へ入ると真っ先にいちごと仁が迎えてくれた。
自分で言った友達と言うフレーズに少し悲しさを覚えた。
あなたといちごと仁が遊んでる姿を遠目で眺めているうちに
自然と頬が緩んできてしまった。
2人に手を引かれて部屋の奥へ行くあなたを見ていると
パッとあなたとの未来なんかを考えてしまっていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。