『次の日』
昨日のことを思い出してる千佳
千佳)(清水くん、、あんなこと言ってたな..私とは全然ちがうや)
[でも そういう考え方もあるんだ...]
思えば最近、ずっと清水くんのことばかり考えてる気がする
千佳)(いいのかな..こんなあたしでホントにいいの?)
『理科室移動中』
[信じてもいいのかな...]
千佳)「あっ....」
反対側の渡り廊下に、裕也がいた
向こうも気がついた
目が合う
ヒラヒラっと手を振ってきた
千佳)( ......っ )
[...ううん]
[信じたい!]
『昼休み 2-9(裕也のクラス)』
千佳)(き、、来てしまった...)
千佳)「フー、、、」
[よしっ!]
千佳)「すみません あの、清水くんいますか?」
少し緊張ぎみの震えた声だが、何とか近くにいた女の子に話しかけれた
千佳)(なにこいつって思われないかな、、)
女子)「...誰さん?裕也になんか用?」
すこし笑いかけながら言ってくれた
千佳)(あ、、フツーだ。 ホッ)
千佳)(裕也...か...)
千佳)「5組の柳です 話あって...」
女子)「ふーーーーん まってね」
女子)「おぉーい!裕也ーー!お客さんきてるよー!5組の柳さんってひとー」
教室にいる裕也に仲良さげに叫ぶ女の子
千佳)「......💧」
[名前で呼ぶくらい仲良くしてる女子がいるんだ..]
千佳)(あ....なんで来るのって聞かれたらどうしよう...💧
め、迷惑じゃないよね...💧
拒否されたら惨め過ぎる、、、)
裕也)「えー、待って今行く」
千佳)(ホッ )
裕也)「あ!どうしたの?」
千佳)「えーと...」
[ん?]
横目で少し横を見てみた
千佳)「!!!!!!っ!」
女子)「...........」
千佳)(め、、めっちゃ見てくる...💧
いや、睨んでくる、、
恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い)
千佳)「や....その...えっと..💧」
千佳)「清水くん、ここじゃなんだからちょっとこっち来て!!💧」
裕也)「え?あ うん」
『廊下 歩きながら』
千佳)(怖かった...多分あの子清水くんのこと好きなんだろな...)
千佳)(可愛い子の恐い顔ってなんであんなに迫力あるんだろ...)
裕也)「柳さん?」
[そりゃモテますよね]
[こんなにかっこよくていい人だもん]
千佳)(もしあの子に告白されたらどうするんだろ..やっぱりあっちがいいってなっちゃったりして...)
裕也)「どこまで行くの?」
千佳)(あの子のほかにもいっぱいいるかも...)
↑
(聞こえてない)
裕也)「柳さんてば!」
グイっと手を引かれて気づいた
裕也)「そっち壁」
裕也)「考え事?ながら歩きは危ないよ」
千佳)「あ...そうだね ごめん」
すると
後ろから声がかかってきた
男子)「おー清水!学校でイチャつくなよw」
千佳)「っっっ!」
裕也)「イチャついてないよ」
驚いた千佳は引かれてそのまま繋いだ手をパッとはなした
男子が通り過ぎていく...
男子)「つーか今の清水の好きな子だろ?」
男子)「ハハハ、デカいなw」
千佳)「....」←(地獄耳)
千佳)(スミマセンね、、デカくて)
裕也)「....」
[きっと一緒に歩いたらこれからしょっちゅう笑われるんだ....]
空気を悟った裕也
裕也)「...カッコいいと思うけどな」
千佳)「へ?」
裕也)「ほら 背の高い女の人ってモデルみたいでカッコよくない?」
[うわあ!やめてーーー!]
フォローというものに申し訳なさを感じる千佳
千佳)「モデルとかありえないから!
気ィ使ってくれなくていいよ!💧」
裕也)「だから、俺がそう思うから言ってるんだって」
千佳)「ははっ なんでも否定しないでよ」
少し笑いなが言ってくれたが...
千佳)「あ...」
[...性格っていうのは気をつけても直らないんだ]
[きっとあたしは無意識でウザい発言を、連発する!]
[その度フォローさせていい加減にしろよコイツなんて幻滅されたら...💧]
裕也)「で...柳さん、何か話したいことあったんじゃないの?」
千佳)「....なんでもないよ」
裕也)「....うそ」
裕也)「なにもないのにわざわざ教室くる?」
千佳)「(ヤバッ)いやぁ~あったんだけど忘れちゃって....
ははは...どうでもいいことだったのかなぁ~」
裕也)「でも今もなにか言いたそうな顔してるよ」
千佳)「き、気のせいだよ」
裕也)「そう?だって....」
[あぁ!もう!]
千佳)「しつこいな 間違いくらい誰だってあるってば!!!」
[ ハッ... ]
千佳)「あ....あ...ごめん その..」
裕也)「...」
裕也)「俺の方もごめん」
裕也)「柳さんから来てくれるなんて珍しいからさ...
もしかして告白の返事かなぁとか思ってさ」
裕也)「ちょっと焦っちゃって..」
裕也)「みっともないね...」
裕也)「ごめん」
千佳)「.............」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!