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第3話

記憶
『のぶひこ君は今何をしていますか』
俺はなぜか続きを読んでいる。これを読んだ後、心地の良い夢を見たからだろうか。自分でもよくわからない。
「ただのつまんねえ大人になったよ」
俺は誰かもわからない問いに応える。
『信彦君はつまらなくなんかないよ』
何か、何かを思い出しそうだ。
『でも僕は  ちゃんみたいに強くないよ』
かつての弱弱しい自分が誰かと話している。
『いつ私が強かったのよ』
誰なのだろう。
『先生に向かって八月にも雪は降るって言って譲らなかったときとか』
『だって降るかもしれないじゃない』
自信満々だ。
『誰かが何かを言わなきゃ何も始まらないのよ』
笑顔が良く似合う少女が俺の中で暴れまわる。
『なんだって最初はうまくいかないものよ』
彼女と俺はなんの話をしていたのだろう。思い出せない。
『それでも何かの始まりには必ず意味があるわ』
言っていることがあやふやだ。論理が全く通っていない。根拠もない。多くの人が気にもしない戯言だ。それでも明日、少し頑張ろうと思えた。今夜はいい夢が見られそうだ。

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小林捺哉
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小林捺哉
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