疲れた
毎日毎日、テレビ局に行って、収録して、練習をする
この繰り返しだ
俺に.......アイドルに逃げ道なんかない
今日も昨日と同じ様な日を過ごして、明日も同じ
だけど、この仕事が嫌いなわけでは全くない
メンバーや応援してくれる子もたくさんいるし、恵まれていると思う
でも、やっぱり大変な事は多い
俺はリーダーだから、
俺は、1番年上だから
そう言い聞かせても気持ちは言う事を聞かない
ちょっとだけ外に行ってみよう
だけど、夜だからと言って変装せずに外へ出る事は出来ない
だから黒い帽子とマスクで自分を隠す
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外に出ると気分がいい
全てから解放されて、何も考えなくていいからだ
なんだか不思議な扉だ
見たことのない不思議な木の色と、ドアノブの形
なぜか、惹かれてしまったんだ
さらに、もう10時を過ぎてるというのに中は灯りがついている
怪しいけど、気になって仕方なかった
俺はそっとドアノブに手をかけた
そう、これがきみと俺の出会い
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。