第5話

第19話 つい
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2018/11/16 09:46
私は無我夢中に走り出していた。いつもと違うランニングコース。いつもより早いペース配分、そう向かっていた先は光太郎の家だ。こんな時間に迷惑だというのは分かっている。でも、このまま合宿行くのも嫌だ。彼の家のインターホンを押す。彼の母親が出てきた。私を見て驚いた顔をした。


彼はまだ家に帰ってないらしい





どういう事なのかさっぱり分からない。




ありがとうございますとだけ伝え私はまた走り出す。いつものコースへと戻りいつもより長い時間遠回りをしながら走る。
目頭が熱くなるのが分かる。少し公園で休んでは涙を拭き取りまた走り出す。そして家に帰った。



明日は音駒に行く。こんな顔して他校には行けない。明日は一日オフにしよう。黒尾くんに連絡を入れる。



明日は一人の時間を作る日。
ポキポキ♪と私の携帯が鳴る



その画面に映る衝撃的な画像
繭ちゃん
繭ちゃん
ねぇ。あなたこんな写真回ってきたけどどういう事?

二股かけてるってみんな言ってる。
みんな...?
あなた

繭ちゃん。この人は及川徹っていう人で、私の友達。彼は宮城に住んでる。及川さんとは何も無い。この画像で抱きついてんのは確かに...事実だけど...彼は私の友達って断言出来る。


繭ちゃんには信じて欲しい

繭ちゃん
繭ちゃん
...そっか。そーだよね笑うちも馬鹿みたいだと思うよ笑
あなたがそんな事するわけないもん!だって二股なんてかけてたら、木兎くんのためだけに可愛くしたりとか絶対しないじゃん。

分かった。じゃあ、みんなにもガセだって言っておくね。
あなた

う、うん...

多分、これが原因だ。

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