マイクをアナウンサーの方に渡して大声を出す
『数年前にユース特集で、私の彼氏についてのページがありました。その人私の彼氏じゃありません!』
会場にどよめいた声が聞こえる
『高校三年生の冬!私にも大切な人が出来ました!今日までありがとう!○△体育大の木兎 光太郎さん!』
キョロキョロし始めるギャラリーと前に出される光太郎
『私と結婚してくださーい!!』
木兎「うぉ?!」
何かを思い出したように走り出した彼
失敗しちゃったかな
バァンッ ドアが開く
木兎「本当は!今日俺から言うつもりだったのに!」
『!?』
木兎「俺から言わせてください。」
ポケットから紺色の箱を取り出して開ける。
木兎「七瀬あなたさん、俺と結婚してください。」
『~!はい!』ニコッ
そう言うと私の左手の薬指に指輪をはめてくれる。
木兎「俺達付き合った時もこんな感じだったよな」
『ほんとにね。早とちりしてすみません笑』
木兎「別にいーけどよ!プロポーズは男からさせてくれよな!」
『ごめんって笑』
通訳さん「彼女が、あなたのセットアップもサービスもとても素晴らしかったわ。そしておめでとう。と言ってます」
『ッ~!!』
『あ、アデール選手!ありがとうございます。あなたのスパイクかっこよかったです。』
と言うと通訳さんがフランス語で言ってくれて、アデール選手は嬉しそうに笑って私に抱きついてきた
またここでという意味だよね。
この年日本は男女ともに世界制覇。
私たちのバレー馬鹿な生活はこれからも続く。
コート上の鳳蝶 七瀬は、コート上の鳳蝶 木兎になりました。
木兎 光太郎と木兎あなたの慌ただしい私生活。
きっと楽しくてずっと笑い合える気がする。
ありがとう光太郎。そしてよろしくね
fin?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。