まだ眠い目を擦り、4:00に家を出て、集合場所の駅へと向かう。
『お父さんありがと。』
父「頑張ってこいよ。」
『うん。行ってきます。』
?「おはよー。」
『あっ。おはようございますっ』
ユースのメンバーで1番仲良くしてくれてる1個上の青山 友香ちゃん。すごく優しそうなのに彼女のアタックは初見じゃ無理。3本くらい取らないとなれないレベルで早いっていうか威力がすごい。多分彼女は両利きだからどのローテでも上手く助走をしてライトからでもレフトからでも打ち込んでくるから余計わかんなくなるんだと思う。
さて。強化合宿の始まり。
『んーっ!疲れた...』
コーチ「今日は東京代表3校と、ガンガン試合回すから、準備するように。」
マネージャー「梟谷学園、音駒高校到着しました。井闥山学園は、今回来れないそうです」
げっ...
『あの、福山マネージャーさん。2校も泊まりですか?』
マネ「多分そうだけど...」
『あっ。はい...ありがとうございます。』
友香「あれ確か...あなたって」
『梟谷学園です。』
友香「あの子達の弱点わかる?」
『エースはすぐしょぼくれます。まぁ、彼を潰したところでチームは崩れないので、力でねじ伏せるしかないです。』
友香「ところでさ。あなたちゃんの彼氏ってどれよ。」
『...秘密です』ニコッ
1試合目は梟谷
試合の開始はあなたのサーブから。
友香「あなた、今まで本気で打ってきた?あの子達に。」
『そんなことするわけないじゃないですか。』
友香「本気サーブ打つ?」
『そりゃ、試合ですからね。』
ピー!!
試合開始の笛がなる
1度目を閉じ神経を尖らせそして目を開ける。
静かにボールを上げ回転は殺す。そして助走をつけ私は飛ぶ。そして、歯を食いしばり
打ち込む。
ドンッ鋭いみじかい音を立てコーナーへとボールは落ちる。
ノータッチエース。
『っしゃぁ!』
チームメイト(チ)「ナイッサー!」
ハイタッチをしてまた、目を閉じ神経を尖らせる
そして、またサーブを打ち込む。
・
・
・
雪絵「もう何本目?せっかく拾ってもあの3番が打ち込んでくる。しかも今日は木兎が試合前からしょぼくれてるし...」
『友香ナイスキー!』
友香「いいトスだった!」
10-0
またボールの回転を殺しサーブトスを上げる。
今度はジャンプフローターだ。
トッ
あー。ジャンフロは、烏野のそばかす君が使ってたなー。
ブロックは高さじゃ負ける。拾うしかない。
って...
ピッ
『っ!』ツーアタック...
友香「あのセッター君落ち着いてんねー」
『それが彼の売りですから...』
友香「ふーん?」
『次クイックできますか。』
友香「ん。次左で打つから。」
『はい』
ドッという音を立てリベロが拾う
スッ ダンッ
『ごめん、友香ちゃん、今のトス高かった。』
友香「んなの若干でしょ?へーき!ナイストスだよ。」
『多分今のは完全左のおかげだったから笑』
友香「まじ?っしゃ!」
結果的に、2-0でユースの勝ち。
音駒にもストレート勝ち。
ついでに言うと今日ずっと光太郎はしょぼくれてる...
って何気にしてんの。私ってば...多分もう光太郎の瞳に私は映ることは無い。これが自然消滅ってやつ?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。