第25話

幸せな夢
661
2020/04/08 10:57
そこには今最も会いたいと思っている人がいた
神月  咲夜
神月 咲夜
お父さん…お母さん…
私は転がるように2人に駆け寄り抱き着いた
神月  咲夜
神月 咲夜
会いたかったよッッッ
咲夜の父
咲夜の母
どうしたの?
ぽかんとしている
でも私が泣き止むまでずっと背中をさすってくれた
‎⋆ ・‎⋆ ・‎⋆ ・‎⋆
咲夜の母
突然泣くからびっくりしたわよ
神月  咲夜
神月 咲夜
へへっ
私達は夕食を囲んでいる
咲夜の父
ほんとだな
ははっとお父さんが笑う
神月  咲夜
神月 咲夜
そう言えばお兄ちゃんは?
その瞬間ぴたりと両親の動きが止まる
咲夜の父
何言ってるんだ?お前に兄などいないだろう?
神月  咲夜
神月 咲夜
え?
咲夜の母
そうよ。本当にどうしたの?
どういうこと?
私は混乱する
それから思い出した
私は列車に乗っていたということを
私は家を飛び出そうとする
咲夜の父
どこ行くんだい咲夜!
咲夜の母
本当にどうしたのよ!
両親は娘の顔を覗き込む
神月  咲夜
神月 咲夜
ごめんなさい…私は行かないと
両親は一瞬泣きそうな顔になったがすぐに優しく微笑んだ
咲夜の父
そうか…気を付けるんだぞ
咲夜の母
私達はいつもあなたの味方だからね
神月  咲夜
神月 咲夜
お父さん…お母さん…
「行ってらっしゃい」
神月  咲夜
神月 咲夜
行ってきますッッッ
私は家を飛び出した
ずっとあそこにいたい
ずっと穏やかに暮らしたい
その気持ちが涙として溢れた
私は真っ暗な闇に向かって走った(原作とは異なります)

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