このお話は、あるドキュメンタリー番組の
「企画」として
彼らの話を撮りあげるために私が行った
" インタビュー " から生まれたものである。
彼らは多くのことを語った。
練習生だった頃の話、
そしてこれまでの5年間の話。
しかし、9人全員が1番長く、長く。
そして儚そうに、何よりも大事そうに。
そっと古い " アルバム " を抱き寄せるように .
涙を流しながら私に語ったのは
ある1人の " 少女 " の話だった。
彼らは最後に口を揃えてこう言った。
「あなたが戻ってくるまで、
僕達は自らの心を傷め続けるだろう」
と______________
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!