志麻side
よし!買い物はこれでOKだね!
そやね〜早く帰ろーや!
うん!
うらたの手を引いて帰路に着く。
あ!こっちの道の方が近道なんよ!
え?でもここ、センラが通っちゃダメって言ってたよ?
大丈夫大丈夫!なんもないって!
でも…
大丈夫だって!行こ!
あ!ちょっと!
うらたを引っ張らりながら路地に入ってく。
てくてくてくてく無言でうらたの手を握って歩く。
お、もうすぐぬける!
ふぅ…
ほんとだ。なんもなかったね。
ね?だから言ったでしょ?
振り返ってうらたをみた瞬間、俺は固まった。
うらたのすぐうしろに、俺が一番会いたくなかった男がいたのだ。
志麻?
あ…あ…
うらたが俺の視線の先に気づいて振り返ろうとする。
うらた!ダメだ!
振り返った瞬間、首を殴られて気絶するうらた。
あ…ああ…
男が俺に近づき、下を向く俺の顎をつかんで上を向かす。
どうもお久しぶり。志麻。
あ…の…
せっかく会えたし、ちょっと来てよ。
今後ろで倒れてるやつのことも知りたいしね。
腹に男の拳が入る。
あぁ…これの事だったんだ。
センラが通っては行けないとうらたに言い聞かせた理由。
あの時、うらたの言うことに従っておけばよかった…
後悔しても、もう遅い…
坂田side
志麻たち遅いなぁ…もう2時間ぐらい出てるけど、
志麻たち遅くない?
話しながら買い物してんちゃうんー?
プルルルル…プルルルル…
途端、俺のスマホがなった。
誰やろ。あ、志麻からや!
もしもし志麻?今どこにおるんよ。
『た……て……』
え?何?
『助けて!』
は!?
どしたん?
志麻からSOSや…!
どしたん!?何があったんよ!
『買い物した帰りに、いつも通んない路地通ったの。そしたら…』
志麻の言葉が途切れた。
『違う…違うから…ほんとに違うの!いやっやめて!何すんの!?いやぁっ!!!!』
志麻!?志麻!!!!
『…やぁ、お久しぶりですね。』
誰や。お前。
『覚えていないんですか?俺のこと。』
知らんな。誰や?
変わって。
センラが俺のスマホを受け取り、耳を当てる。
…坂田。お前、絶対に知ってる。
は?
センラがスピーカーにしてテーブルの上にスマホを置く。
『名前言わないとわからないですか?』
ん…?
どっかで聞いたことある…この声。
お前…京極か。
『はい。お久しぶりです。』
志麻をどうした。と言うより、なぜ今頃かけてくる?
『あなた方が俺たちにしたことをそのままお返しして差し上げようと思って。』
もう3年も前だ。今更蒸し返してどうなる?
お前が言ったんだろう?何でもするから、もう俺たちに近づかないでくれって。
なのにお前は何をしようとしてるんだ?
…ちょっと待て。
志麻の他にも、茶髪の綺麗な男がいただろう?そいつはどうした。
『志麻と一緒にいた…あぁ。少し小さめの子?あの子、センラさんとどんな関係ですか?恋人?友達?それとも俺らみたいな性欲処理?』
『まぁそんなことはどうでも良くて、彼は俺たちが丁寧に遊んであげますよ。』
ふざけんな!!!!2人を返せ!!!!
落ち着けセンラ!
というか、たち…?他にもいるのか?
『ええ。あなたがよく知ってる奴らですよ。』
誰だ?
『皇と伊波…知ってるでしょう?忘れたとは言わせませんよ。』
…チッ面倒なの揃えたな。
おい、2人の声を聞かせてくれ。頼む。
『ん〜茶髪の子は無理だと思いますよ。今絶賛調教中ですから。』
んだと…?
志麻は!?志麻は…
『志麻…おい、連れてこいよ。』
『痛いッ…やめてッ…くださいッ…!』
志麻!!!!
『坂田…』
待ってろよ!すぐ助けてやるからな!
うらたを…守ってやってな。
『うん…やっ!痛いッ!ごめんなさい!やめッてくだ…』
『声聞かせましたよ?もういいですよね?』
…京極。すぐにまた殴ってやるから待ってろよ。
『そのすぐが、本当にすぐだどいいですね。』
『志麻と茶髪の子の身のためにも、早く助けに来てください…では。』
ブツッ
あ、おい!!!!待てよ!!!!
クソッ…
うらた…助けなきゃ…
センラがフラフラと歩いて玄関に向かう。
センラ!
離せ!!!!うらたが…うらたが…!!!!
心配なのは俺も同じや!!!!
京極たちのこと知っとるやろ?志麻もさらわれたとなると、何があるかわからん!
とにかく今は落ち着いて行動するしかない!志麻のためにも、うらたのためにも…!
…あぁ、うらた…。
志麻…うらたのこと、京極たちからなるべく遠ざけてくれ。
うらたには…京極たちの拷問は耐えられないだろう。
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