第29話

~29~
2,976
2020/05/16 08:26
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
ありがとうございました。
またのお越しをお待ちしております。
私は今日大学は午前のみ、


ということで絶賛バイト中です。


今日は月末の日、しかも午後の講義が終わった頃。


ということは恐らく彼らが…
孤爪 研磨
あなた。
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
あっ、研磨くんと黒尾さん!
いらっしゃいませ!
黒尾 鉄朗
いつものでお願いしま~す。
孤爪 研磨
俺も。今月も頑張った。
黒尾さんと研磨くんは、月末、


自分へのご褒美にとスイーツを買いに来る。


と言っても、うちはケーキ屋。


勿論、研磨くんはアップルパイ。


家で食べれば良いのに、と言うと、


『お金を払わなきゃいけない気がする。』


とのこと。嬉しいことこの上ない。


ちなみに黒尾さんはバームクーヘンを買っていく。
黒尾 鉄朗
頑張ったって言った今??
どの辺りかだけ聞いてもいいかな??
孤爪 研磨
…やだ。
黒尾 鉄朗
あ~スタバ行きたい~
孤爪 研磨
一人で行けば?
黒尾 鉄朗
え、酷くない??
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
ふふ、はい、お待たせしました。
ケーキを用意する時間の、二人の会話も、


どこか他愛なく、面白くて、


つい耳を傾けてしまう。
孤爪 研磨
あなた、その格好も似合うね。
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
そうかな~(笑)
黒尾 鉄朗
ウンウン、大学でも料理、バイトもケーキ、家でもまた料理って。
黒尾 鉄朗
大変じゃなーい?
確かに、気づけば料理のことや食べ物のことを、


考えていない…わけでもない。


でも、
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
大丈夫です!好きなので!
黒尾 鉄朗
へぁ~偉いねぇ~、
質問した俺が愚かでした。
孤爪 研磨
クロ、帰るよ、バイトの邪魔。
と、若干見えたのは、


小さくローキックをかます研磨くん。(笑)
黒尾 鉄朗
痛い痛い、蹴らないで、えっ?
意外に威力強くない!?
孤爪 研磨
じゃぁね、あなた、頑張って。
黒尾 鉄朗
無視ですか、そうですか。
ウン、あなたチャン、またね~。
黒尾 鉄朗
え、イッタ!何よ研磨クン~。
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
ありがとうございました~!
仲良さそうで羨ましくなるなぁ(笑)


さて、あと二時間…位。


今日はレジだし、


笑顔絶やさない様に頑張らなきゃ!






それから、バイトが終わり。
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
お疲れ様でーす!
今日の晩御飯は煮物と旬の秋刀魚サンマを焼くつもり。


煮物はもう煮込んであるし、


サンマは焼くだけ。


あとは漬物とか…その辺はあったかな。




それから、帰りまして。


荷物と上着を置き、手を洗い、リビングに行くと…
月島 蛍
あ、おかえりなさい。
白布 賢二郎
おかえり。
孤爪 研磨
さっきぶりだね、おかえり。
国見 英
おかえりです。
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
…ハッ、赤葦くんは?
白布 賢二郎
よく気付いたな。今日木兎さんに捕まって帰れないって。
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
スマホ見てなかった、今見た。
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
というか、これいつも思うんだけど…
赤葦 京治
──ということで、逝ってきます。
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
文面が怖い…!
いつも、木兎さんに、○○に連れていかれる、


だから夕食は要りません。


っていう文までは分かる。


でも、『逝』ってきます、って!!


おかしいよね!!
孤爪 研磨
いつも無事生還してるのにね(笑)
国見 英
あれ面白いですよね。
月島 蛍
なんか勇気出ます。
白布 賢二郎
分かる、謎に力貰える。
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
いや、えぇ…
孤爪 研磨
あなた、慣れだよ。
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
…そう、だね?(笑)
孤爪 研磨
今日のメニューは?
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
サンマでーす。
国見 英
旬だー。
月島 蛍
あっ、大根おろしジャンケン。
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
え、何それ(笑)
国見 英
誰が大根を下ろすという大変な作業をするかという漢のジャンケンです。
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
私やるのに(笑)
孤爪 研磨
いや、あなたにやらせるわけにはいかない。
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
じゃあお願いします!(笑)
白布 賢二郎
うわ、赤葦いないのずりぃ。
国見 英
白布さんもほら、せーの。




と、じゃんけんの勝敗は結局白布くんに。


今日も平和に、美味しいご飯を食べられました。


ちなみに、赤葦くんは夜の10時頃に帰還。


どうやら何軒もハシゴされたようでした。

プリ小説オーディオドラマ