第2話

~2~
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2019/12/01 06:31
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
やっと駅着いた…。
遂に引っ越しの日。いや、まぁ、次の日ですが。


荷物はもう粗方あっちに送った。


今日まで使うものは今、バッグを持っているけど。


これが凄く重くて、手が痛い。


場所がいまいち分かりにくいから迎えを、


とのことだが、どうやら管理者の都合が合わず、


住人の方が迎えに来てくださるらしい。
時間になったら声を掛けると言われたけど、
ふ、二人しかいないよ、まぁ平日ですけども…


おばぁちゃんとか、ランニングの人とかを除くと、


二人のみ。
一人の方は、黒髪の、とても身長が高い人。


もう片方の方が余計怖くて、き、金髪……


ゲームしてるよ……?怖いよ…?


おばちゃん良い人って……騙されてんじゃないの…?
なんて、考えている間に時間になった。
黒髪高身長の方は、キョロキョロと周りを見渡し始めた。


あぁぁぁ、探されてる…


少し顔を上げると、目があってしまった。
すると、歩いてこちらに近付いてきてくれて、
???
人違いだったらすみませんね?
アマセさん、ですか?
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
…!は、はい!
えっと、住人の方でしょうか…?
???
あ、アイツ口下手なんでね。
俺はアイツの付き添いの、
黒尾 鉄朗
黒尾って言います。
コラケンメァ!隠れんな、出てこい!
黒尾さんの後ろから出てきたのは、


さっきの金髪の…!!


え!?この人が住人!?


い、いや落ち着けあなた……、


外見で判断してはいけない…!


というか、黒尾さん違うんだね…
孤爪 研磨
孤爪…です。よろしくお願いします。
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
あ!はいっ!よろしくお願いします!
なんだろうか、どこかで会ったような気が…


しなくもない。


どこだったっけ…
黒尾 鉄朗
んじゃ、案内しますね?
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
はい、すみません、
よろしくお願いします!
ペコリと頭を下げて、笑顔の黒尾さんと、


こちらをチラチラと見る孤爪さんに付いていく。
黒尾 鉄朗
天瀬さんは、二年?
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
はい、そうですね。大学二年です。
黒尾 鉄朗
ほほぅ、俺は三年なんですけど、
コイツも二年なんですよね。
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
そうなんですね!
黒尾さんは、なんとなく雰囲気からして、


年上だなとは感じていた。


孤爪さん、同い年なんだ…!
黒尾 鉄朗
失礼かもしんないですけど、
大学はどちらの?
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
あ、近くの□□大学です、
知ってますかね…?
黒尾 鉄朗
あれ、
それ家の一年組の大学だよなぁ?
孤爪 研磨
うん…確かそうだと思う…。
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
同じ大学の方がいらっしゃるんですか?
黒尾 鉄朗
はい、確か。
まさかの同じ大学の人が!!


知っている人、居るかなぁ…


…うん?待てよ?


話している内に、ある違和感に気付いた。
 天瀬 (You)
天瀬 (You)
あっ!黒尾さん、年上ですから敬語外していただいて結構ですよ!?
黒尾 鉄朗
あれ、そう?じゃ、
そうさせて貰おうかな。
何だろうか、とても話しやすい。


黒尾さん凄いなぁ…、


相手が話しやすいように話題も作って。


ありがたい気持ちしか無いや…。

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