第124話

胸を張ろう
128
2021/03/18 11:00
2日目の朝。
泉谷 千咲
泉谷 千咲
ふぁぁ〜…
泉谷 千咲
泉谷 千咲
…はぁ…
あんまり眠れなかったな。
パチンッ
宿の洗面所の鏡を見ながら、
少し寝不足気味に見える自分の顔を両手で軽く叩く私。
少しすると、
スタスタ…
泉谷 千咲
泉谷 千咲
…!
男子部屋の廊下から足音が聞こえて、私は振り返る
日向 直樹
日向 直樹
…っ!
泉谷 千咲
泉谷 千咲
…あっ…
直樹…。
泉谷 千咲
泉谷 千咲
……。
『私…いっぱい考えて…北斗がっ…北斗…が…』
『それは俺じゃなくて、本人に伝えてきなよ。』
昨日の直樹との会話が蘇る…。
泉谷 千咲
泉谷 千咲
…っ。
2人から好きって言われてた時点で、どちらかはこうなってしまうことは分かってた。
でも…
泉谷 千咲
泉谷 千咲
(…やっぱり気まずいよね…。)
私はすぐに直樹から目を逸らしてしまった。
日向 直樹
日向 直樹
……
日向 直樹
日向 直樹
千咲、
泉谷 千咲
泉谷 千咲
…っ!
日向 直樹
日向 直樹
泉谷 千咲
泉谷 千咲
日向 直樹
日向 直樹
…体調…悪い?
泉谷 千咲
泉谷 千咲
…え…?
唐突の言葉で戸惑った
日向 直樹
日向 直樹
いや、…顔色、良くないように見えたから。
泉谷 千咲
泉谷 千咲
…あ…
泉谷 千咲
泉谷 千咲
ちょっといつもより寝付けなかっただけ!大丈夫だよ、
日向 直樹
日向 直樹
…そっか
日向 直樹
日向 直樹
良かった
泉谷 千咲
泉谷 千咲
…っ。
直樹は自然に微笑んでいた。
泉谷 千咲
泉谷 千咲
…あの…直樹っ
日向 直樹
日向 直樹
ん…?
泉谷 千咲
泉谷 千咲
昨日は…ごめんね
日向 直樹
日向 直樹
なんで謝るの…笑
泉谷 千咲
泉谷 千咲
いやだって…その…
泉谷 千咲
泉谷 千咲
……。
日向 直樹
日向 直樹
…北斗とは、上手くいった?
泉谷 千咲
泉谷 千咲
…!
泉谷 千咲
泉谷 千咲
うんっ…。
日向 直樹
日向 直樹
そっか、
日向 直樹
日向 直樹
おめでとう
泉谷 千咲
泉谷 千咲
…あ、ありがとっ。
直樹はいつも以上に優しく笑う
もちろん嬉しいし、ありがたいけど、
私は上手く笑えなかった。
日向 直樹
日向 直樹
あいつ、今超テンション上がってんだろうなぁ笑
泉谷 千咲
泉谷 千咲
…っ!
日向 直樹
日向 直樹
念願叶ったことだし、あいつの方が寝れてねぇんじゃねーの?笑
泉谷 千咲
泉谷 千咲
…ふふっ笑
日向 直樹
日向 直樹
…でも良かったよ、
泉谷 千咲
泉谷 千咲
…?
日向 直樹
日向 直樹
他の奴だったら俺もあんまり納得いかなかったりしたかもだけど、
日向 直樹
日向 直樹
北斗なら、安心だし。
泉谷 千咲
泉谷 千咲
…!
日向 直樹
日向 直樹
うちの弟、よろしくね。千咲。
泉谷 千咲
泉谷 千咲
…うんっ…!
大丈夫。
ちゃんと2人に向き合った結果がこれなんだ。
それは直樹も分かってくれてる。
今は、胸を張ろう。
日向 直樹
日向 直樹
でも…!
日向 直樹
日向 直樹
北斗になんかされたら、絶対俺に言えよ?
日向 直樹
日向 直樹
兄として俺がぶん殴ってやるから笑
泉谷 千咲
泉谷 千咲
直樹が北斗に喧嘩で勝てるの…?笑
日向 直樹
日向 直樹
あ、痛い所つかれたな笑
泉谷 千咲
泉谷 千咲
あははっ笑

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