第6話

何故だか
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2019/03/01 22:36
私がこの病気にかかったのは突然だった。



なんの予兆もなく、私は倒れた。


数日間、死人のように眠り続けた私は、起きたのが奇跡らしい。


ただ1つ、覚えていること。


死を、すぐに覚悟したことだ。


あ、私、もうすぐで、余命が切れたら、死ぬんだ。


それしか頭にない。

確かに、そんなの数字だ。


けど、怖いものは怖い。



私の顔から、笑顔はなくなっていった…

そんな私を助けたのが、あの病院の9人の先生。


私を笑顔で助けようと努力してくれる。


最初は、ウザかった。


どうせ、私が死んだら悲しみもしないんだろうなぁって。


そんな妄想だの想像だのしていたから…

けど、違った。


私を、ちゃんと考えてくれていた。



圭人に出会って、それがはっきりと分かった気がする。

私は、純粋に圭人が好き。


だからこそ、私は、圭人にこの思いを伝えるべきだと思っていたのに。




何故だか、体がそれを阻むように、悪化し続けていた…

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