第10話

手紙…
726
2018/07/22 08:28
碧斗が遺品を整理していると…
一通の手紙があった。




そこには…『お兄ちゃんへ』と書かれていた。

「お兄ちゃんへ
 この手紙を読んでいるときは私が天国に行
 ったときでしょう。
 今からお兄ちゃんとの好きな思い出をはな
 すね!
 前に行った、夏祭りのとき!
 お兄ちゃんが金魚すくいやりたい!ていっ
 て、やったときあるじゃん!?
 その時、何度も何度もポイが破れて結局は
 一匹しか取れなかったときあったよね
 面白かったよー!でもね、そういうところ
 がお兄ちゃんらしいなって思ったの。
 あとはね、逆上がりができたとき!
 あれは、お兄ちゃんが毎回嫌な顔をせずに
 一生懸命に教えてくれたからだよ!
 だから、成功したのはお兄ちゃんのおかげ
 だよ!ありがとね!!
 とっても好きな料理があります!
 お兄ちゃんの作るオムライスだよ!あれを
 超えるオムライスはないと思う!そのくら
 い美味しいんだよ!
 
 そのオムライスが食べられないなんて…
 そう考えると涙がこぼれそうになります。



 お兄ちゃん、大好き!💗



 もう会えなくなるのは寂しいけど、さよな
 らは言いません!
 今度は天国であうことになるね!

 私からお兄ちゃんにお願いがあります!

 香菜さんのことを大切にすること!
 寛太をよろしく!
 お母さん、お父さんを大切にしてね!

 そして、私を忘れないでね!
 だから、忘れることがないように、ミサン
 ガを作りました!あと、キーホルダーもい
 れてあるよ!お兄ちゃんと私のイニシャル
 入りでね!
 大切に使ってねー!


 私は風で、お兄ちゃんのことを応援しま
 す!だから、風が吹いたら私だと思ってね
 


 またね!お兄ちゃん大好きだよ!
 
 紗耶香」
 
碧斗(お兄ちゃん)
碧斗(お兄ちゃん)
う…ぅッ…っ…
碧斗はずっと泣き続けた…















そして、紗耶香から貰ったミサンガとキーホルダーを大切にした…

プリ小説オーディオドラマ