私を読んだのは案の定鬼殺隊だ。
と言っても雰囲気が違う...柱では無いが階級は上の方だろう。
あなた『............っ。なんだ...鬼殺隊......か... え?』
その人の顔はあのときの彼とそっくりなのだ。
???「......匂いが他の鬼とは違う...まさか、十二鬼月?」
あなた『.........そう、だよ...』
???「匂いが変わった?悲しい匂い......」
あなた『ねぇ、貴方の名前は?』
???「俺の名前は、竈門 炭治郎だ。君は?」
あなた『あなた.........』
炭治郎「そうか...だけど、あなた君は人を喰った。それに十二鬼月だ。これ以上被害を出さないためにも君の首を斬らなければならないだから...」
あなた『ねぇ、私の事覚えて無いの?』
炭治郎「え? 知らない...が。」
あなた『............そんなことない! 私達は...百年以上も前に!! 恋仲だったでしょう?!』
炭治郎「なっ...お、俺は百年も生きていない!!きっと人違いだ!!」
あなた『............そんな事ない!!忘れているなら思い出させてあげるわ!!』
炭治郎「.........な、なんなんだ!!」
あなた『愛してるわ......ずっと、これからも永遠に一緒よ?蓮さん...』
そうだ、今思い出した。彼の名前は......長谷川 蓮。
でも、もういいや...貴方は、蓮さんの生まれ変わりよね?きっと。
愛してる。いつまでも、もう離さないから。
数日後
あなた『蓮さん?お早うございます。』
炭治郎「............はぁっ、はぁっ...」
あなた『.........お水ですか? はい、どうぞ蒸せないように気を付けてのんでね?』
炭治郎「君はっ...どうして、こんな!」
あなた『.........え? あらあら、愛してるからですよ?愛してるからこそ離したくないんです。...............もう2度と、あんな思いしたくない...』
炭治郎「.........君からは、とても悲しい匂いがする。」
あなた『.........っ』
炭治郎「ごめんな。」
あなた『れん......炭治郎...さん...』
炭治郎「君は、人を襲いたくて襲っている訳ではないんだろ?あなた。」
あなた『..................』
炭治郎「俺の妹も鬼なんだ、けれど人を襲わない。あなたも俺と来るか?」
あなた『でもっ!!そんなのあの方が...』
炭治郎「鬼舞辻……からは守る。だから...一緒に行こう?」
あなた『ありがとう.........炭治郎っ……ありがとう!』
炭治郎「よろしくな?あなた。」
あなた『うっ…………ん』
私は狂っていた。
完全に。
罪を犯したぶん耐える。
柱の胡蝶しのぶさんに、人を殺したぶん耐えましょう?と言われた。
本気で罪を償うつもりだったから私はそれに耐えた。
しのぶさんにも認めてもらえた。
そして、それから 5年がたった。
炭治郎「あなた!!」
あなた『ん?おかえり!炭治郎っ!!』
私は、彼と恋人になった。
偽りではない。
本当に愛せるひとがいた。
これも彼のおかげかもしれない。
蓮さん。私は、人に戻れました。
ありがとう。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。