第3話

海玖
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2020/05/01 04:10
私の名前は鳳海玖(おおとりみく)16歳高2。
私には好きな人がいる。家が隣同士で幼稚園の頃からずっと一緒で偶然にもずっと同じクラスの幼なじみ、海斗。初めて海斗に恋心を抱いたのは中1の時。それまではただの友達でしかなかったのに、その日は違った。別に海斗が変質者とかから護ってくれたとかそんな大層なことじゃない。ただふと海斗のことを見た時、黙々と黒板の内容を書き写し、時々ペンを回しながらじっと先生のことを見て授業に集中する姿がなぜか凄い惹かれた。ずっと海斗のことを見てたい。ずっと海斗のそばにいたい。そういう思いが一瞬で大量に押し寄せてきた。あぁ、私、海斗のことを好きになっちゃったんだ。そう自覚してからは海斗の顔を正面から見れないし目が合ったら心臓がバクバクして顔が赤らむ。必死で平常心を保とうとするけどどうしても顔にでる。海斗は私のことをただの友達と思ってるから、ちょっとでも海斗に関心を持ってもらいたくて、必死だ。今だって、大して運動ができる訳でもないのに率先してボールを貰ってる。海斗は見てくれてるかな?

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