事務所の仕事がやっっと終わった!!!
て事で、仮免補習が終わったであろう
兄と彼氏を迎えに行ってあげたいと思います←悪人
......なのにさ、なんでいんのさ
クソ親父
そう呟き
焦凍を真っ直ぐ見つめるアイツは父親の目をしてた
...何故、何故その目を......
1番欲しかった時に向けてくれなかったの?
......きっとその目も、その言葉も
私の方を見て、私の目を見て言ってはくれない
もう行こう、ここに居ても辛くなるだけ
嘘でしょ...きっと幻聴だ......
だって、あの人は、私の名前を呼んではくれなかった
「失敗作」って...ずっと、ずっと!!!
...殴られる?それとも暴言?
何をされるのだろう?
そう思うと身体が震える
でもアイツに向かう足は止まってくれない
......そうだ
止まっちゃいけない
向き合わなければ、進まなければ
クソ親父の目の前に来た
するとこちらに伸びてくる右手
思わず目を瞑ったが、痛みはどこにもない
変わりに頭に置かれた手の重みと暖かみを感じる
.
憎かった、恨めしかった、苦しかった、辛かった
寂しかった
褒めて欲しかった、認めて欲しかった
「自慢の子供」そう言われるのを望んできた
......私が、家を出たあの日から...
ちゃんとコイツは......私も見てくれてたんだ......
そう言い首の後ろに手を当てる焦凍
ダメだ、泣きっぱなしだからなんも言えない
クソォ...私もカッコイイ台詞言いたいのにぃ......
そっぽ向きながら私にハンカチを差し出す勝己
意外と気の使えるのね...流石私の彼氏
折角の感動シーン勝己のせいでぶち壊しだよ
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。