あなたside
私には双子の兄が居る
けど...あんまり好きじゃない
何時も私をゴミを見るような目で見てくる
すれ違えば暴言か舌打ち
あの人に対しては不満しかない
多分......私の持つ"個性"の事で
姉が不満を漏らしたのだろう
それを知っている兄はこうやって
私に文句を言ってくる
お互い様じゃん......
母さんを追い詰めたのは私達轟家だよ
キーンコーンカーンコーン♪
.........あ、これ始まりのチャイム
急いで教室に戻らな
その日の授業が終わって
鞄に教科書を詰めて帰る途中
男子生徒数名が何やら教室で話していた
テスト?.........あー、前回の中間テストか
確かに100点だったって冬美姉さんに言ってたな
......私も100点だったんだけどな...
.........は?
この時点で私は何処か怒りを感じていた
何故か分からないけど他人が兄の陰口を言うと
物凄い怒りを感じた
.........何も知らないくせに...
ドンッッッッ!!!!
気付いたら私は自分の机を思いっ切り殴っていた
...アイツなんて嫌い...心の底から大嫌い......でも
焦凍の事知らない奴等が......
焦凍の...家族の陰口を言うのは...絶対に許さない......
と、まだ喋っていた奴の顔面を思いっきり殴る
それからもソイツ等が泣いて謝るまで
ずっと殴り蹴りを繰り返した
そのせいで私の評判は五分五分
「兄の陰口を言った奴を成敗した家族思いな人」
「男数人を相手出来る程強いヤンキー」
......そこからの学校生活はつまらなかった
まぁ.........どうでもいいか
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。