_____現在警察と共に調査を進めております
テレビから聞こえる根津校長の声
......難航しているなら、自分達で脱出した方が早い
この人達にとって、私達は利用価値がある
心に取り入ろうとする以上、殺そうとは思ってない
それを利用して時間を稼がないと
自分の置かれてる身が分かっての発言
ここで戦ったらヒーローが気付く可能性もある
そう答えると、爆豪はニヤリと笑った
どうやら同じ事を考えて居たらしい
その言葉に死柄木がぴくりと動いた
なに?情緒不安定?
いきなり「お父さん」って......どういう事よ
落ち着かせようとした黒霧に
死柄木は目を向けた
とても冷たい目
その目を見た私と爆豪は思わず固まった
捕食者に睨まれた気分だよ...
そう言いながら、死柄木は先程の攻撃で落ちた手を
開い上げて顔につけた
全くもって同感
先生?誰?
コイツがこの連合のボスじゃないの!?
どう逃げる?
都合よくヒーローが来たりなんかしない、2人で逃げるしか方法は無い
唯一の脱出口は後ろの扉だけ
考えるんだ、考えるのよ
___________コンコン
ドアが軽くノックされた
私と爆豪含む全員がドアに目を向ける
その時...
突然ドアごと壁を壊して入ってきたオールマイト
それに続くように他のプロヒーローが
ヴィランを取り押さえていく
少し身構えて居た私と爆豪の前に立つオールマイトや
他のプロヒーローの方々
こんな、派手な事しといて野次馬は大丈夫なのか?
とか思い、壊れた壁から外の様子を見てみると
1番最初に見えたのは、
猛々しく燃える炎に包まれたヒーロー姿の父
まぁ...そりゃ来るよな、No.2だし
じゃあなんでその両手は震えてんのさ
脳無…ここにもいるの?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。