あなた「えーっと……あなた何者?」
黒川「???お前も誰?」
あなた「伏黒あなた。うちのマイキーくんがお世話になっております…?」
私が名前を言った瞬間肩をピクッと震わせて、食い気味に言われる。
黒川「ちょっと着いてきて。」
あなた「え、なに新種のナンパ?」
黒川「断固として違う。」
マイキーくんを放ったらかして連れてこられたのは、とある建物。
明るい空気、とは言い難い空気に息が詰まる。
イザナくんが部屋を出て行って数分後、ドタドタと廊下を走る足音が聞こえた後に勢いよくドアが開けられる。
蘭「おー!お前コッチ来る気になったか。」
あなた「………………………は?」
竜胆「俺はこんな奴入れんの反対だけど?」
あなた「なになに、何の話?てかなんでお前ら居んの?」
この兄弟、顔が近い。
顔面を手で押しのけて遠ざける。
蘭「俺らのアジトだからだよ。お前が何でここに居るんだ?」
あなた「連れてこられたんだって。ちょっとイザナくんどういうこと?!」
机の奥からイザナくんがピョコっと顔を出す。
黒川「普段お前らの口からよく伏黒あなたって名前が出るから連れてきたんだよ。」
なにそれ気持ち悪い。
竜胆「連れてこなくていいんだよ!コイツ東卍だぞ!?」
黒川「じゃあ殺せばいいじゃん。」
あなた「!?!?」
……………今この人なんて言った?
コロセバイイジャン?
こんなとこに連れてきた張本人が何言っちゃってんの?
あなた「ストップストップ。クソ兄弟が居る時点で味方じゃないってことは分かるんだけど、あちらにも東卍の方2人いらっしゃいますよ?」
そう言って部屋の隅にいるムーチョくんと三途くんを指す。
殺されるなら3人一緒だ。
黒川「アイツら東卍じゃねぇよ。」
あなた「……はひ?ちょっと三途くん、マスク貸して。ここ臭い。」
三途「え、ヤダ。キモイ。」
あなた「………………………え"。」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!