#あなたの退勤時間
仕事が終わる→挨拶して職場を出てくる
店の外に飛び出して駐車場に走る→大伸びを決め込む
これが私の仕事後のいわば日課♡
例によって四肢が引きちぎれそうなくらい
思い切り伸びをしていると
その力の入った腕をいとも簡単に誰かに絡め取られた
まあ、誰かって言ってもこんなことするの
あの人しかいないんだけどね
ご本人的にはかるーくやってるつもりなのかもだけど
まあまあ痛いですからね。うん、痛いですからね?
私の話を無視してくれるな!
人の話フル無視で嫌味を浴びせかけてくるとは…
やっぱり天才ってどっかおかしいものなのかな←
私はあえてつっけんどんなもの言いをした
だって、だってね…
ユンギがどうすれば追いかけてくるか、
私知ってるから
ほらね
ユンギは私のあごを少し乱暴に掴むと
荒々しくキスを落としてきた
今から始まっちゃいそうなくらい激しいキス
彼の熱い舌は私の口の中をぐちゃぐちゃに荒らす
あんまり気持ちよくて私が先にダメになりそうで
彼の胸元をポンポンと叩いて離れてもらった
ユンギはパッと離れると私の頭を撫でて
その手を首筋に下ろしていった
ボソッとこぼしてユンギの車に向かおうとする
ちなみに彼の愛車は漆黒のロールスロイス…!
でもそれはユンギのたくましい腕によって阻まれた
強引に腕の中に引き込まれて、彼の体温を感じると、
それはやっぱり私をドキドキさせる
その言葉にムードも忘れて吹き出しかける
女にそんな恥ずかしいことを言うなㅎ
ったく分かってないんだから…
でも…女のことは分かってなくても、
私のことは分かってるみたいだね…だいたいは
体の向きを変えてユンギをしっかり見つめる
余裕そうに口の端を吊り上げて笑ってる
その顔がカンに触ったから、耳元に唇を寄せた
喋らせておくとムードをぶっ壊しそうな彼の口に
指を当ててちょっと黙ってもらう
だってもう私…我慢できそうにないしさ
私はユンギの首に腕を回して顔を近づけて
彼の体に自分の身を任せるような格好になった
私の呼び掛けの意味がわかったのか、
ユンギの瞳が躊躇うように揺れる
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!