無料スマホ夢小説ならプリ小説 byGMO

524
2021/04/09

第8話

💜

これを口実に会えるよね、って渡された深澤さんのネクタイ

余裕なのはやっぱりアイドルなんだなって

これ、どうしたらいいんだ?

靴箱に入れるとか?もういっそ捨てちゃおうか

今更悪あがきしても意味無いか

1回冷静になれ、

なんで深澤くんが私なんかに

ほんとに分からない

本人曰く「自分を持っている」だって

そこまで深く交流がないのに

そんな私のことを知っているなんて

やっぱり気味が悪い

緑のネクタイを見つめながら、軽く答えを決めた






放課後、渡されたネクタイを手に彼のクラスへ

校章を見た限り先輩クラスだったから少し緊張するけど

ガラリと空いている窓から教室を除くとたくさんの友達であろう人に囲まれている

ここから彼を呼んだら

冷やかしを浴びる未来が見えている

彼が気づくまで待っていようと思ったけど

案外気づくのは早め

ありがたいのか彼は「トイレ、」なんて誤魔化して私の方まで来てくれて

ふとワイシャツを見るとネクタイは見当たらなくて

当たり前のことだけどまだ現実を受け止めきれない

『あの、』

「来てくれたんだ、」

『ネクタイ、返すために、』

「決まった?答え」

返されたネクタイをきっちりと整えて再び私を見る

『あの、友達からなら、』

「言うと思った、」

『ごめんなさい、』

「うん、でも」






「堕としてみせるから」






私のこれからの青春、始まったみたいです






fin