僕達はいつからお互いに距離を置くように
なったのだろうか。
僕達はいつから会話を交わさなく
なったのだろうか。
同じ家に住んでいるのに。
毎日君の為にご飯作って、
深夜まで君の帰りを待って、
それなのに君は
僕じゃない他の人とご飯を食べて、
僕じゃない他の人と体を重ねて。
君の、るぅとくんの…
本当に好きな人は誰なの?
深夜0時 。
寝室にあるダブルベットの上で
静かに泣いた。
もうこれ以上泣きたくないのに、
涙が止まらない。
毎日寝る前、るぅとくんを思って泣く。
君はもう僕の事なんて1mmも想ってないのに
僕だけ想ってて本当馬鹿みたい。
今までもこれからもずっと
だいすきだよ。るぅとくん
ガチャ 🚪()
朝方。玄関の方から音がした。
玄関の音で睡眠から目覚めた僕は、
この会話をバッチリ聞いていた。
るぅとくんは「浮気」をしていたんだ。
るぅとくんの仕事のメインは配信者だけど、
陰営業でホストをやっている。
ホストだから女の子の扱いがとても
上手+イケメンだからモテまくり。
そんなことを思っていると、
寝室にるぅとくんが入ってきた
泣き顔を見られたら、嫌がられそうだし、
寝たフリをする。
るぅとくんは鈍感だから僕の目が異常なほど
赤くなってるのにも気付かずに。
一人夢の中に入る。
同じベットで寝ているのに。
背中合わせで体も密着してない
それが寂しくて悲しくて、、
るぅとくんにバレないようにこっそり泣いて、
何もすることができなかった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!