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第1話

君のためなら
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2020/05/20 14:03















僕達はいつからお互いに距離を置くように

なったのだろうか。




僕達はいつから会話を交わさなく

なったのだろうか。














同じ家に住んでいるのに。














毎日君の為にご飯作って、





深夜まで君の帰りを待って、







それなのに君は







僕じゃない他の人とご飯を食べて、






僕じゃない他の人と体を重ねて。








君の、るぅとくんの…




本当に好きな人は誰なの?














ころん
頑張って作ったご飯も、自分の涙のせいで全然美味しく感じない…
ころん
ラップしとけば、るぅとくん…ちゃんと食べてくれるかなぁ…グスッ








深夜0時 。






寝室にあるダブルベットの上で


静かに泣いた。


もうこれ以上泣きたくないのに、






涙が止まらない。






毎日寝る前、るぅとくんを思って泣く。





君はもう僕の事なんて1mmも想ってないのに



僕だけ想ってて本当馬鹿みたい。










今までもこれからもずっと




だいすきだよ。るぅとくん



















ガチャ 🚪()








朝方。玄関の方から音がした。






るぅと
📞〜
ごめんもう家ついたから切るわ
るぅと
📞〜
えー、明日も会いたいの?笑
るぅと
📞〜
あははっ、また明日会お。じゃっ






玄関の音で睡眠から目覚めた僕は、




この会話をバッチリ聞いていた。








るぅとくんは「浮気」をしていたんだ。









るぅとくんの仕事のメインは配信者だけど、


陰営業でホストをやっている。





ホストだから女の子の扱いがとても


上手+イケメンだからモテまくり。












ころん
僕より女の子の方がいいのかな…





そんなことを思っていると、






寝室にるぅとくんが入ってきた




泣き顔を見られたら、嫌がられそうだし、



寝たフリをする。








るぅとくんは鈍感だから僕の目が異常なほど



赤くなってるのにも気付かずに。



一人夢の中に入る。







同じベットで寝ているのに。









背中合わせで体も密着してない







それが寂しくて悲しくて、、





るぅとくんにバレないようにこっそり泣いて、



何もすることができなかった。










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