💜⇒深澤side
あなたちゃんがリンゴジュースを
翔太の部屋に持って行くのを
見届けてから
『ココアでいい?』
照「うん」
照の好きなココアを作る
照「ねぇ…ふっか?」
リビングのソファーに座ってる照が俺を呼ぶ
『ん?』
照「ホットにしてね」
俺を見て目を細めて笑う
『わかった』
コップにホットココアを入れて
部屋まで運ぼうとすると
照「俺が持つよ」
コップを照に取られてしまう
『いいよ!これ俺の仕事だし…』
照「ふっかの綺麗な手が火傷したら危ないでしょ」
そう言って
また目を細めて笑い頭をポンポンと撫でる
照はずるい…
俺の気持ちなんて…
何にも知らないくせに…
部屋に着き
照はソファーにドカっと座る
照「ふっかも座れば?」
『あぁ…』
照と少し距離を開けてソファーに腰掛けると
照「ふっかは気になる子とか居ないの?」
ココアを呑む照が俺を見て言う
『は?』
急にそんなことを聞いてくるから
慌てて何も言えずにいると
照「ふっか優しいから彼女居んのかな?って」
『いねぇよそんなの!』
照「好きな人も?」
『……。』
言えない…
好きな人は照だよなんて…
言えば…
照の執事さえも
出来なくなってしまう…
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!