side ▹ Mizuki

古﨑さんが入って来た時、正直鳥肌が立った。

片目を隠していたけれど、ものすごい美人で、スタイルも良くて。

きっとJrみんながそう思っていたと思う。

古﨑さんは今、俺の目の前に座っている。

いや、正確に言うと、みんなで輪になっている。

猪狩｢じゃあまず、歌とかダンス見せてもらう？｣

髙橋｢そうだな、｣

古﨑｢分かりました。｣

『踊れる曲とかある？』

古﨑｢HiHi Jetsさんのオリジナル曲と、ジャニーズの先輩方のデビュー曲ならどれでも。｣

橋本｢すげぇ、、、｣

作間｢じゃあやっぱHiHi Jetsかbaby goneじゃない？｣

猪狩｢そーだな、｣

『俺はbaby gone見てみたいかも』

髙橋｢じゃあbaby goneとりあえず見せてもらう？｣

橋本｢そーだね、｣

古﨑｢分かりました｣

♪~(baby gone)

『え…完璧…』

作間｢歌上手い、、、｣

橋本｢いや普通に上手い｣

猪狩｢意外とローラー出来んじゃん｣

髙橋｢え、上手、｣

…(曲が終わり)

『完璧、じゃね？』

猪狩｢それどころか見せ方も上手い。｣

作間｢え、元芸能人じゃないよね？｣

古﨑｢一応、違います。｣

髙橋｢ローラースケートめちゃくちゃ上手いじゃん｣

橋本｢歌も安定してた｣

猪狩｢あとローラーで出来ることってある？｣

古﨑｢フリースタイルのものなら｣

猪狩｢じゃあちょっと見せてよ｣

古﨑｢はい、｣

え、嘘だろ、まるで平川あなたみたいだ、、、

フリースタイル部門では広く利用される片足での細かいステップや、座ったまま片足で滑るもの、俺たちにも出来なさそうなレベルだ。

『今まで大会とか出てたの？』

古﨑｢いえ、少し習っていた程度です。｣

『そう、なんだ、、、』

古﨑｢ですが一応、フリースタイルだけでなくフィギュアとスピードもやっていました。｣

『へぇー』

平川あなたも、確かその3部門で世界ランク1位だったような気が、、、

作間｢どう？がりさん、｣

猪狩｢正直、俺より上手い。世界大会レベルだろ。｣

『じゃあ…！』

橋本｢でも、ローラー履いてたからダンスのみのレベル分かんないよね？｣

髙橋｢そうだな、｣

猪狩｢ダンスのレベルってどう見たらいいんだ？｣

『適当に誰かのMVとか渡して30分で覚えただけ踊ってもらうとか？』

橋本｢それいいじゃん！｣

作間｢じゃあトラジャさんのやつは？｣

髙橋｢いいね、YouTubeで見れるし。｣

『そうしよう！いい？古﨑さん、』

古﨑｢私は全然大丈夫です。｣

そうして、Happy groovyを踊ってもらうことにした。

『じゃあこれ、30分で踊れる所まで踊ってみて』

古﨑｢分かりました…




でも、｣

『でも？』

古﨑｢そんなに時間必要無いですが、、、｣

HiHi｢｢え？｣｣

『ま、まぁ、とりあえず覚えて踊ってみて？』

古﨑｢分かりました…｣

いやいや、30分で完コピもなかなか出来ないでしょ

…7分後

古﨑｢覚えました｣

HiHi｢｢えっ！？｣｣

『全部、だよ？』

古﨑｢はい。｣

橋本｢じゃあ踊れる？｣

古﨑｢はい。｣

猪狩｢じゃあミュージックスタート？｣

♪~(Happy groovy)

ちょっと待って嘘だろ？




ほんとにさっき初めて見たのか？

しかもまだ7分しかたってないよ？

(終わって)

『なっ、なんで！』

古﨑｢何か問題でも…？｣

『ほんとに今日初めて見たの？前から知ってたんじゃなくて？』

古﨑｢は、はい、今さっき初めて見ました…｣

橋本｢信じられない、、、｣

髙橋｢しかも言ってなかった歌まで完璧、、、｣

作間｢じゃあ、歌だけでも聞かせてもらおう？｣

『う、うん！そ、そーだね！』

作間｢なんか得意な曲とかある？｣

古﨑｢得意な曲、、、｣

猪狩｢カラオケとかの定番曲とか｣

古﨑｢カラオケあまり行かないので…｣

猪狩｢そっか、｣

『じゃああれ、雪の華は？』

古﨑｢歌えます、｣

『アカペラでいける？』

古﨑｢大丈夫です、｣

『じゃあ、どうぞ、』

古﨑｢のびた人陰を 舗道に並べ〜♬｣

(歌い終えて)

『うん、上手い。高音がめちゃくちゃ綺麗。』

橋本｢外れたりしてないもんね｣

髙橋｢天使の歌声、って感じ｣

猪狩｢うん。上手いな。｣

作間｢すごい、、、｣

猪狩｢古﨑さん自身は、どうしたいの？｣

古﨑｢え？｣

猪狩｢HiHi Jetsに、加入したい？｣

古﨑｢私は、、、出来るのなら、加入したいです。｣

『どーする？俺は、賛成かな、』

髙橋｢俺も。こんなにレベル高いんだもん。｣

橋本｢うーん、確かにレベルは高いけど、、、｣

作間｢なんか、パフォーマンスはめちゃくちゃ上手いし問題無いんだけど、アイドル感みたいなのが足りないんだよね、、、｣

猪狩｢そう、それ。古﨑さんてさ、笑顔苦手？｣

古﨑｢え、あ、まぁ、苦手、です…｣

猪狩｢古﨑さんのパフォーマンスは、身体も声も感情表現出来てるんだけど、顔が無なんだよね。｣

古﨑｢…｣

『でもそれはさ、これから変えられるじゃん？』

橋本｢たしかに、｣

作間｢そうだね、｣

猪狩｢だな、｣

『じゃあ全員賛成、ってことでいい？』

4人｢｢おう、｣｣

『じゃあ、改めて、よろしくね、古﨑さん』

古﨑｢あっ、え、よ、よろしくお願いします。｣

こうして、HiHi Jetsの6人時代が幕を開けた。

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