第3話

373
2020/09/11 08:43


~あなた~



大切なお休みの日なのに、ずっとお家にいたね、って言ったら、


あなたがいてくれたからめっちゃ楽しかった、って。







・・・急に呼び捨てするの、やめて欲しい、

亜嵐くんのせいで寿命が縮みそうだもん。







あなた

そろそろ帰ろうかな、

白濱亜嵐
白濱亜嵐
え、もう?



午後6時半。
そこまで遠くはないけど、ここから私の家まで歩きで20分はかかる。




白濱亜嵐
白濱亜嵐
ちゃんと送ってくからさ、もうちょっとだけ。
あなた

亜嵐くん、夜ご飯は?

白濱亜嵐
白濱亜嵐
えー、考えてなかった。(笑)
あなた

・・・私、作ろうかな。

白濱亜嵐
白濱亜嵐
えっ、まじ!?
あなた

うん。作ったら帰る。

白濱亜嵐
白濱亜嵐
いやいや、一緒に食べようよ。
あなた

・・・そうします、

白濱亜嵐
白濱亜嵐
よっしゃ。





まさかまさか、ご飯まで一緒なんて。
嬉しいけど、罪悪感もある。
ううん、せっかく一緒にいるんだから気にしちゃダメだよね。





あなた

・・・亜嵐くん、冷蔵庫見てもいい?

白濱亜嵐
白濱亜嵐
いいけどー、なんも入ってないかも。



見ると、ほんとに空っぽ。
夜ご飯、簡単なのならできるかもしれないけど、やっぱり美味しいの作りたいな。


でも、お買い物は無理かも。





白濱亜嵐
白濱亜嵐
なんでもいいよ、まじで。
あなた

うーん、



しょうがないかな、諦めよう。
で、またとびきり美味しいの作ってあげよう。



あなた

亜嵐くん、ちゃんとご飯食べてる?

白濱亜嵐
白濱亜嵐
食べてるけどー、超手抜き。
白濱亜嵐
白濱亜嵐
手抜きって言うか、もはや作らないからなー。
あなた

そうなんだ・・・。

白濱亜嵐
白濱亜嵐
うん。どした?
あなた

・・・ちゃんと食べないと、ダメだから、

白濱亜嵐
白濱亜嵐
そうだね。(笑)
白濱亜嵐
白濱亜嵐
心配してくれたの?嬉しい。(笑)
白濱亜嵐
白濱亜嵐
ありがとう。
あなた

・・・ううん、




ほんとに簡単なのだけど、って前置きして、
広い広いキッチンに立つ。



・・・なんかわかんないけど、、緊張、


失礼しますってちっちゃい声で言ってから、再び冷蔵庫に手をかけた。

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