第5話

よん
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2020/09/22 06:10

~あなた~


ふふ、

ふふふ、


・・・これ、周りから見たら絶対おかしい人だなぁ。
わかっているのに、どうしてもにやついてしまう。


ある日曜日の夕方。
亜嵐くんにお家に誘われて、私は玄関のドアの前にいた。

右手には、このドアを開けられる鍵。

・・・・・・あいかぎ、、


一昨日で3ヶ月を迎えた私たち。
亜嵐くんが予約してくれたレストランでお祝いしてたら、プレゼントってくれたの。

嬉しいっていうのと同じくらい心配なこともあるけど、やっぱり嬉しいの方が勝っちゃう。



ふー、って息をついてから、ゆっくりゆっくり鍵を差し込む。
ガチャってあいて、また感動。


まだ亜嵐くんは帰ってきてないから、ご飯作って待ってよう。
9時には帰るって言ってたもん。この前のリベンジだ。


何回か来たこのお家だけど全然慣れない。

しっかり鍵を閉めてから、端っこに荷物を置かせてもらった。


・・・ちゃんとお買い物してきたし、大丈夫。





ご飯を作り始めて1時間。
考え事しながら作ってたら、作りすぎちゃった。

冷凍して、忙しい時に食べれるようにしよう。




・・・あと1時間以上ある、、

結局、お掃除したり、テレビ見たり、画面の中の亜嵐くん眺めたりしてた。









ドアが開く音がした。

帰ってきた、亜嵐くん帰ってきたっ!

ダッシュで玄関に向かって、靴を脱いでる途中の亜嵐くんに抱きついた。


あなた

亜嵐くんおかえりっ!

白濱亜嵐
白濱亜嵐
ただいま。


ちょっと笑いながら、ぎゅって抱き締め返してくれた。

あなた

ご飯作ったよ、っ

白濱亜嵐
白濱亜嵐
まじ? よっしゃ。


自分が頼んだのに、こうやっていうの、大好き。

白濱亜嵐
白濱亜嵐
でも先にシャワー浴びなきゃ。
白濱亜嵐
白濱亜嵐
俺汗臭いっしょ。


そんなことないけどなぁって思いながら、そっと体を離した。


白濱亜嵐
白濱亜嵐
すぐ上がるから、ほんとすぐ!





お風呂に駆け込む亜嵐くんを見送ると、私の携帯がなった。








玲於 「亜嵐くん恋愛映画決まったけど気にしないでね。」

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