貴）あれは私の記憶なの？

ザ）そうだよ

貴）ザックは何者なの？

ザ）俺は...それもきっとわかるよ

貴）うん、

ザックは自分の事を教えてくれない
私にとってさなんなのか
ザックは誰なのか

私達は気まずい空気の中
ただ静かに廊下を歩いていた

ザ）あなた？

貴）へ、？な、なに？

ザ）次の部屋についたよ？

そう言われ前を向くと
目の前に大きな扉があった

貴）ほ、ホントだ

ザ）大丈夫？

貴）あ、うん

ザ）あけるよ？

貴）大丈夫、

ｶﾞﾁｬｯ

その部屋も真ん中にある机に
薔薇の花が花瓶に飾ってあった

貴）あ、さっきの花弁？

ザ）そう、さっきみた記憶の花弁

貴）じゃあまたこの薔薇に
触れたら記憶が？

ザ）そうかも

私は、恐る恐る薔薇に手を伸ばし
指先が花弁に触れた瞬間、
また光に包まれた

貴）ん、？ここは教室？

机が低いから恐らく小学校、

貴）ここで何が？

ザ）少し見てまわる？

貴）いいの？

ザ）もちろん
ここはあなたの記憶の中なんだから

貴）ザックもついてきてくれる？

ザ）うん！行こう？

そう言ってまた手を差し出してくれた

貴）うん、！

私はザックの手を取り教室を出た

それからいろんな所をみてまわった
音楽室、図書室、理科室
どこも懐かしかった

貴）ここは私が通ってた小学校？

ザ）そうかもね

優しく微笑むザック、
その笑顔にも私は懐かしさを感じていた

私達がさっきの教室まで戻ると
そこに人の影があった

貴）アレは私だ、
ん？もう1人いる

教室を覗くと机を挟んで座り
楽しそうに話していた

『今日も居残りかよ(笑)』

貴)) いつもごめんね？( ´･ω･`)

『別にいいよ
一緒に帰るやつもいねぇしな(笑)』

貴)) ____くん、ありがとう((ﾆｺｯ

『おう((ﾆｺｯ』


ザ）あなた、時間だよ

ザックの声がするとまた光に包まれ
元の部屋へと戻る

貴）ねぇ、ザック

ザ）なに？

貴）私はあの子と、どんな関係なの？

ザ）きっとすぐわかるよ

貴）そっか、ぁ...

ﾎﾟﾄｯ

また1枚、花弁が落ちた

ザ）あなた次の部屋に行こう？

貴）そうだね

そして、また次の部屋までの廊下を歩く

貴）ザック、私ね思った事があるの

ザ）なに？

貴）あの男の子、顔はまだ見えないし
名前も思い出せないけど
私はあの子が好きなんだと思うの

ザ）そっか((ﾆｺｯ

貴）！！

ザックのその笑顔はさっきの
男の子とどことなく似ている気がした

ザ）さぁ、次の部屋だよ

貴）行こう

ｶﾞﾁｬｯ