入学2日目
あなた(昨日帰ってから、部活何があるのか確認して…あと親に相談して生徒会もやっていいよって言われたんだっけ…)
今私は花びらがヒラヒラと舞う木の下で、学校にいこうとしている。
正直、結構疲れた。
沢山走ったし色々な緊張を感じ、しかも生徒会の用紙まで貰ってしまったのだから。
…むむ、どうしよう。入ろうか悩む。
無意識に顔が歪み、下を向きながら歩いてしまう。
周囲には同じ制服の人がいて挨拶をしあったりお喋りしたりとても楽しそうだ。
シャオロン「おはよ、あなた」
急に肩をポンっとたたかれ後ろを見ると、元気そうなシャオロンが居た。
右手には、大きな荷物を背負っている。
あなた「あっシャオロンおはよう。重そうな荷物背負ってるね」
シャオロン「あっこれ?実は昨日野球部の部活に行ってさ、いきなりプレイしてみろ!なんて言われて…」
あなた「急だね〜、シャオロン野球好きなの?」
シャオロン「…大好き。小中どっちも野球部でさ、その頃から好き。あなたは野球どう?」
あなた「私も好きだよ。
けど、基本的に見る専かも。お父さんが野球好きでよく見てるんだ。」
言った瞬間シャオロンは顔を真っ赤にして「そっか、」なんて横を向いて呟いてた。
私何かしたかな…?
あなた「はっ…!そういえばシャオロン、昨日大先生から守ってくれてありがとう。」
お礼ちゃんと言えた!よかった。
シャオロン「あっえ、あ〜まぁ///大先生危険人物っちゃ危険人物だしね…」
お礼を言われてシャオロンはますます赤くなる。
まるでリンゴのようで可愛く思える。
あなた「そうなの?ふふ」
シャオロン「ん…、学校見えてきたな。」
あなた「そうだね、コネシマもいるかもしれないし早めに1-A行こっか。」
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ガラッ
コネシマ「!!!…あなたおはよーー!!!!!!!」
あなた「コネシマ、おはよう。」
コネシマはブンブンと手を振ってチワワのように人懐っこく私が席に着くのを待ってくれる。
着く間もふんふんと鳴き、目をビー玉のようにキラキラしてる。
コネシマ「あ、シャオロンおはよ」
シャオロン「おはよう、ちゃんと教科書持ってきた?」
コネシマ「それが数学忘れた。」
シャオロン「まじでー!?はははw」
コネシマ「そういえば、あなた連絡先交換しようぜ!!!き、昨日言い忘れててよ!」
もじもじとコネシマは私に連絡先を強請ってきた。
あなた「あっいいよ、しよっか」
シャオロン「おいおーい、コネシマ抜け駆けずるいぞ!あなた、俺ともしてくれない?」
シャオロンもなんだか羨ましそうに参戦してきた。
あなた「もちろん、シャオロンともしてなかったもんね。」
シャオロン「よっしゃー!!」
L○NEを交換した直後、ガラッと担任の鬱先生が入ってホームルームを始めた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!