意識がもどると俺は冷たい床の上で寝ていた
なぜか体が妙に重く、動く気になれない
じっとしていると自分の寝転んでいる床の冷たい感触が体をじわじわと浸食してきているような感覚に襲われる
自分の知るところだとこのような所はどこにもない
するとある疑問が脳裏をよぎる
『ここは…どこだ?』
疑問が横切るが何も無い状態の今では何もわからない…と考えを放棄して、現在の状況把握だ、そう思いそれとなく適当に床を爪でコンコンコンとたたいてみる。硬さ的には大理石とでも言おうか、だが己の記憶の中には大理石の床の所はどこにもない。ますます不信感がわく中、
『かつん かつん』
誰かの足音が聞こえる
誰?
俺を助けてくれ
パチン
指を鳴らす乾いた音とともに全身にあったあの重さが一気に吹き飛ぶ
変化に驚いた俺はいきよいよく起き上がった
出た言葉はそれだけだった
大理石よりも少し白い床に合わないような濃い色の木で作られた壁、天井にはシャンデリアが吊るされ窓から差し込む光に反射してキラキラと光っている、外に見える鮮やかな緑の植物
小鳥のさえずり、何もかもが見たことがなく、そして『美しかった』
しばらくキョロキョロと辺りを見ていると自分の後ろにいる少女に目が止まった
その少女は異様な格好をしており((イラストを見てね
とんがった耳をしている。アニメの中の世界のような格好をした少女の発する声は鈴の音色のように可愛らしさを帯びた美しさに、消え入りそうな儚さを持っていた。
そんな少女が一人いる
こんな美声を持つ人(しかも初対面
に聞かなければ誰に聞く
ここに居るのは俺との2人
『ここはどこなのか?………』
少女は少し俯くと直ぐに顔を上げ語った
布の後ろはだいぶん焦っている様子w
謎の少女は両親がいないと言った
それってまさか亡くなられた?…
悪い事を聞いたんじゃあ〜
もう、、脳の収集が追いつかない
もう、どうにでもなれ
当たって砕けろ!
女子の家に泊まれるなんてこの先の人生絶対ないぞ!((自分で思ってて、虚しいなぁ…
少し満足家に笑ったのか?
布の後ろは秘密のようで分からない
ちょこんと可愛らしくお辞儀する
なんか色々これからありそうだ
ウルと言うこの少女もこの世界にいるならば人外ってことなのだろうか?
この屋敷の外にも少し気になるな…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。