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JM「ふぅっ、お待たせしました」
「え、?」
JM「……?どうかしました?」
「なんで、寝袋?」
お風呂から戻ってきたジミンくんは寝袋を持って部屋に入ってきた。
JM「なんでって、あなたさんにベッド使ってほしいからです」
ジミンくんが床で寝て、私がベッドで寝るってこと?
私としては一緒にベッドで寝たかったんだけど……
さすがに真面目なジミンくんの頭にはそんな選択肢無いか、、笑
「そ、そっか~」
JM「男は床で寝るのが決まりですからね」
ジミンくんは床で寝る気満々だし、一緒に寝たいなんて恥ずかしくて言えない……
一緒に寝たいのに……ぎゅーってされて寝たい……
JM「じゃあそろそろ寝ましょうか」
「そうだねっ」
一緒に音楽番組を見たり、バラエティを見て笑ったり。気づけば日付を越えていた。
JM「どうぞっ」
「あ、ありがとう」
ささっとシーツの皺を直してくれたのはいいんだけど、やっぱり、やっぱりこのまま寝るんだね……
一緒に寝たいって言ってもジミンくんは恥ずかしがって断るだろうしなぁ。このまま寝るしかないか。
JM「じゃあ、おやすみなさい」
「うん、おやすみ」
その言葉と同時に暗くなる部屋。
同じ空間にいるのになんだかすごく離れているみたいだ。
シングルベッドはちょうどいいはずなのに、すごく広く感じる。
ジミンくんはもう寝てしまっただろうか……
ジミンくんが気になって眠れない。落ち着けない。
あぁぁああぁあ!
一緒に寝よう、の一言がスッと言えたらなぁ。
次いつお泊まりできるかわからないのに。
一緒に寝れる機会なんてそうそうないんだよ?!
よし、よし、頑張れ私!
「ジ、ジミンくん、起きてる…?」
JM「はいっ、起きてますよ…?」
「あの、さ…」
JM「どうしたんですか?寝心地悪いですか?」
「そうじゃ、なくて……その…」
JM「…?」
起き上がって部屋を明るくしてくれた。顔見ちゃったら余計恥ずかしくて言えないよ…!まだ暗い方が言えたのに……
勇気出せ、私……!!!
「一緒に、寝ちゃだめ?」
JM「………えっ、!?」
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!