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時刻は19時。
あと30分待っても来なかったら帰ろう。
さすがにストーカーに間違われそうだし、、。
「はぁ………」
ジミンくんは私に会いたいとか会えなくて寂しいとか、思ってくれてるのかなぁ。
連絡もないしツイッターを見ても何も呟いてないし、、
私だけが会いたいのかなぁ………。
タッタッタッ______
誰かがこちらに向かって走ってくる。その足音は私の前で止まった。
そして俯いている私の視界にその誰かが入ってきた。
JM「ど、どうしてここにっ、あなたさんっ…」
「ジミンくん……」
息を切らして私の前に立っているのは、ずっと会いたかった彼。
JM「いつから、ここにっ…?」
「んー、わかんない。笑」
JM「暗いところに1人なんて危ないです。変質者がいたらどうするんですか…」
「ジミンくん、会いたかった……」
JM「わっ、あなたさん…?」
我慢できなくてジミンくんに抱きついた。
ジミンくんは私の突然の行動にびっくりしていたけど、ちゃんと抱きしめ返してくれた。
「やっと会えた…」
JM「僕に会いたくて、ここで待ってたんですか?」
「うん、そうだよ。ごめんね迷惑だったよね…」
僕も会いたかったです、なんて言葉を勝手に期待してしまって。
やっぱり私だけが会いたかったんだと思ってジミンくんから離れようとした。
「ジミンくん……?」
だけど、一度離れた体はすぐに引き寄せられて、またジミンくんの腕の中におさまった。
ぎゅうって優しく抱きしめてくれる。
JM「迷惑だなんて思うわけないです。僕も会いたかったです」
「ほんと…?」
JM「ほんとです。珍しく勉強も集中できなくて今度の模試不安ですから。笑」
「大丈夫なの…?」
JM「今こうして会えましたから、頑張れますっ」
体を離して笑顔を見せてくれたジミンくん。
ずっとこの笑顔を見て癒されたかったんだよ~…
「はぁ、もっと早く会いに来たらよかった」
JM「僕も会いに行きたかったんです。でも自分から模試が終わるまでは会えないって言ってしまったので、どうしていいかわからず……」
「会いたいって思ったら会うの!私たち恋人なんだから」
JM「恋人………ふふっ、そうですね」
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。