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JM「じゃあ行きましょうかっ」
「あ、うんっ、?」
そういえば、どこへ行くとか決めてなかったけど…ジミンくんにはプランがあるのかな?
「どこに行くの?」
JM「あ、えっと、映画を観ようかと思って…嫌だったらやめます!」
「ううん、嫌じゃないよっ」
JM「今観たい映画ありますか?」
「ジミンくんが観たいものを観たいかな」
JM「じゃあ僕が選びますね!」
というわけで映画館へ向かうんだけれど、ジミンくんのいつもと違う雰囲気に緊張が解けなくて、1歩後ろを歩くことしかできない私。
かっこいいなぁ、なんて思ってるとジミンくんが振り向いた。
JM「歩くの早かったですか…?ごめんなさいっ」
「え…?あ、そういうわけじゃなくて……」
私の歩くペースが遅いと思ったのか、合わせて歩いてくれるのは優しいなぁなんて思うけど、あなたがかっこよくて隣を歩けないなんて言えない。
JM「ヒール、痛くないですか?」
「うん、大丈夫」
JM「もし痛くなったら言ってくださいね?」
「ありがとうっ」
今日のジミンくんはもう、王子様に見える。
JM「休みの日だと混んでますね」
「そうだね、、並ぼっか」
JM「はいっ」
チケットを買う列に並ぶ。映画館なんて久しぶりかも。何観るのかなぁ?
JM「僕、あれが観たいです」
「ん?」
ちょうど予告映像が流れたスクリーンを指差すジミンくん。
って………ラブストーリーじゃないですか。
ジミンくんってもしかして恋愛に興味あるのかな、前も恋愛小説読んでたし。
なんか変に意識しちゃうけど、本人はただ見たいだけだもんね…。笑
「うん、いいよ!あれ観よう」
JM「はいっ。僕が払いますね」
「いやいや、私も払うよ」
JM「女の子に払わせるのはかっこ悪いって、小説に書いてあったんです。だから僕が払います」
小説に書いてあることを本気にするジミンくん、純粋すぎて可愛い……
JM「それに今日は僕のお願いを聞いてくれるんですよね?だから払わせてください」
「うぅ……じゃあ、お願いします」
そんな風に言われたら、これ以上言えないっていうか、、。
結局ジミンくんが払ってくれて、ポップコーンまで買ってくれた。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!