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「ジミンくん、お昼行こう」
JM「はいっ。今日はやっと卵焼き食べられます」
「2ついれてきたよ~」
JM「ありがとうございます!」
そんなに卵焼きに期待されると、これから作るの緊張しちゃうな、、笑
TH「あなた~~」
「わっ、びっくりしたっ」
TH「ねえ今日屋上行こ?」
「え、なんで?私ジミンくんと食べるんだけど」
TH「おー、今日あなたは俺と食べるからお前ひとりで食べて?この弁当は俺が食べるから」
と言って、ジミンくんのお弁当をひょいっと取り上げたテヒョン。
「はっ?」
JM「え………」
TH「俺らの特別席で食べようね」
「ちょっと、離してよテヒョン!」
TH「だめーーーー」
慌てて振り返るとジミンくんの表情は暗かった。
結局テヒョンにズルズルと引っ張られて、屋上へたどり着いた。
私たちが付き合ってた頃、お昼はいつも屋上。
でももちろん屋上は立ち入り禁止。テヒョンが女の先生を口説いて、屋上の鍵を奪って合鍵を作ったんだとか。
だからテヒョンが居ればいつでも入れる。
「ねぇテヒョンどういうつもり?」
TH「いっつもあいつに盗られてるから、たまにはいいじゃん俺と食べてよ?」
「ジミンくんのお弁当なのに……」
TH「嫌だから。あいつがあなたの手料理食べて美味しいって言ってるの」
「テヒョンには関係ないじゃん」
TH「関係ある。あなたは俺の好きな人だから」
バカみたい。
テヒョンじゃなくて、自分が。
なんでちょっと、ドキッとしちゃってるの。
「……ほんと、勝手すぎるよ」
TH「あいつと昨日デートしたってミナから聞いたの。こう見えても俺、焦ってるよ」
「でも、さっきのはジミンくんが可哀想」
TH「そんなにあいつが気になるなら、今すぐ食堂に戻ったらいいじゃん。走って俺から逃げたらいいじゃん。でもそれをしないってことはあなたの心の中には、まだ俺が残ってるってことでしょ?」
「っ……」
きっと、図星なんだ。
今、テヒョンに腕を掴まれているわけでもないし、逃げようと思えば逃げられるのに。
それをしないのは、完全にテヒョンを忘れられてない私の心が正直すぎるだけだ。
あとでちゃんと、ジミンくんに謝ろう。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!