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外も暗くなってきて、夜ご飯を食べようとファミレスへ入った。
JM「あの、質問してもいいですか?」
「うん?なに?」
JM「あなたさんは、仲良しの男友達とかいますか?」
「まあそれなりにいるかな…?それがどうかしたの?」
JM「その人と、こうして遊んだりご飯に行ったりしますか?」
「んー、するけど、ミナとソヨンも一緒にいるから2人きりっていうのは無いかな」
JM「……じゃあ2人きりは、僕が初めてですか?」
「そうなるかな?」
JM「なんか嬉しい、です」
「ふふっ、そうなの?」
JM「僕はもちろんこういうの、初めてです。でもあなたさんは慣れてるのかなと思うと、少し寂しくて……」
え、なに、可愛い。私いま、キュンとしちゃったよ。
「じゃあこれからもいっぱい、遊ぼう?」
JM「僕なんかと遊んでくれるんですか…?楽しいですか…?」
「もちろんだよっ。今日も楽しかったし」
JM「あぁ……よかった………」
私だってこれからもジミンくんとは仲良くしたいし、こうして休みの日に遊んだりしたい。
ジミンくんも同じことを思ってくれて嬉しい。
JM「じゃあ、帰りましょうか…?」
「そうだね」
夜ご飯もご馳走になっちゃって申し訳ないけど、今日はお言葉に甘えよう。
今日、あっという間だったな。もう終わっちゃうんだ。
「………」
JM「………」
お互いなぜか無言になってしまって、寂しく歩く帰り道。
あぁもっと、ジミンくんと居たいなって思うのは好きだからかな。
今日が終わってほしくないなんて、久しぶりに思った。
JM「あぁ………」
「……?」
私の家が見えてきて、だんだんと歩くスピードが落ちていく。
JM「着きましたね」
「…今日はありがとう。すごく楽しかった!」
JM「はい、僕も楽しかったです」
「送ってくれてありがとう。…じゃあ、また明日」
JM「………」
「ジミンくん、?」
俯いていた顔をバッと上げたジミンくんの表情は少し寂しそうで、だけどその理由を期待してしまう自分がいる。
JM「なんか、変です僕。今日が終わってしまうのがすごく嫌です……」
「ジミンくん……」
思わず、好きだと言ってしまいそうになった。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!