JM「僕今日がすごく楽しみで、昨日の夜も全然眠れなかったんです」
「私も、楽しみだったよ」
JM「それに僕にとって今日は、夢みたいな時間で今でも夢見てる気分です」
「ふふっ、夢じゃないよ。笑」
JM「今日の事は一つ一つ鮮明に覚えてますし、忘れたくないです」
「うんっ」
JM「だから余計に今日が終わってしまうのが寂しいです」
まっすぐ見つめるその瞳に吸い込まれそうで、私も目が離せない。
JM「帰らなきゃいけないのに、足が動きません……」
「ジミンくん…、」
JM「あぁ僕、こんなこと言って困らせて…ごめんなさいっ」
「ううん、謝らないで?」
JM「でももう、帰らないとですね」
私だって帰ってほしくないし、まだジミンくんと居たいよ。
そんな寂しそうにされると、私どうしていいかわからないよ。
JM「じゃあ、帰ります。……また明日です、あなたさん」
「……うん、また明日ね、ジミンくんっ」
ジミンくんはペコッとお辞儀をして自分の家の方向へ歩き出した。
姿が見えなくなるまで見送ろうとしたのに、
「ふふっ。笑」
ジミンくんは何度も振り返ってお辞儀をしてくれるから、なかなか家に入れない。
また明日会えるのにどんどん遠くなっていく背中を追いかけたくなる。
「ただいま~」
部屋に入ってジミンくんが取ってくれたヒヨコのぬいぐるみをベッドに置いた。
やっぱり、ちょっとジミンくんと似てる。
--カシャ
写真を撮ってツイッターに投稿すると、ミナとソヨンからすぐにいいねがきた。明日からかわれるかな。笑
「……あ、」
ジミンくんもついさっきツイートしていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。