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JM「あ、ない………」
「何がないの?」
JM「卵焼き……テヒョンくんに食べられちゃいました」
二つ入れておいた卵焼きは、丸ごとテヒョンに食べられてしまったらしい。
残念そうに落ち込んでいるのが、なんとも可愛らしい。
ちょっと子供みたいな一面もあるのかな、ジミンくんって。
「また卵焼き作るからそんな落ち込まないで?」
JM「え、ほんとですかっ?」
「うんっ」
JM「嬉しいです!楽しみにしてますっ!」
なんだろうな、ジミンくんといると自分まで純粋な気持ちになる気がする。
たかが卵焼きでこんなに喜ぶ人見たことある?笑
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JN「じゃあ前やったテスト返すよ~」
「そうだった……」
JM「大丈夫ですよ。絶対平均点取れてます!」
「う~ん…」
すっかり忘れてた、テストのことなんて。
テスト返却でこんなに緊張するの初めてかも。
JN「イ・あなた~」
「はぃ…」
険しい表情のソクジン先生を見て、終わった…と思った。
JN「はい、ギリ平均点!」
「え!?」
JN「ちゃんと勉強してくれて嬉しいよ先生は」
テスト用紙を見ると平均点の68点だった。
「やったああぁあ!」
MN「居残りのおかげかな~?笑」
SN「よかったねぇ?笑」
「からかわないでよ!笑」
嬉しい嬉しい嬉しい!
るんるんで席へ戻るとニコニコして待っているジミンくん。………可愛い。
アイドルだったら推してる……。
JM「よかったですね、あなたさんっ」
「ジミンくんのおかげだよ~…ありがとう!」
JM「役に立てて嬉しいです」
「そうだ!お礼にジミンくんのお願い一つ聞いてあげる!」
JM「お願い、ですか?」
「うん!ジミンくんが私のために勉強教えてくれたから、私もジミンくんのお願い聞いてあげたいっ」
JM「ううん……急に言われると思い浮かびませんね、、」
「なんかない?」
JM「…………あ!あります!」
「なになに?」
JM「僕、週末に友達と出かけたりしたことなくて…だからあなたさんとお出かけしたいですっ」
え、それってデートですか……?
デートですよね?
ジミンくんから誘ってくれた………!
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!