北斗の悲しい表情を見ていると辛くなった。
なんで気付いてあげられなかったんだ……
そんな中 口を開いたのはジェシーだった。
(ジェシー)ねぇ、この映像って北斗が小さくなった日じゃない??
(京本)あ……ほんとだ
(慎太郎)じゃあ今からメイクルームで、北斗が小さくなるのか……?!
話をしていると、北斗が部屋に入っていった。
(高地)俺らも入ろう。
北斗に着いて行くと、北斗はため息をついて椅子に座り 鏡をぼーっと眺めていた。
いきなり、北斗が ふっ と笑った。
(ユメ北斗)顔 死んでるな……。っはぁ…………こんなんだから、足引っ張ってるんだよな……
あいつらに会うんじゃ……なかった…
俺がいなくても…良いじゃんかよ。
っ……くそ…… 自分が嫌だ……
こんなことになるなら…………
過去に戻って…… 会わないように…っ
気楽に過ごしてた……
"子供の頃に戻りたい……っ"
(樹)あ…………
北斗が 小さく…………
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(樹)っへ?? いきなり目が覚めた…… なんの余韻もなく?!
時計を見ると午前9時30分を指していた。
(樹)今日……午後から撮影だよな…
隣には小さい北斗。すーすー寝息を立てて気持ちよさそうに寝ている。
そんな北斗を見ていると、夢で見た辛そうに自分を責める北斗を思い出した。
きっと、あの夢は本当だ。
俺は スマホを取ってメッセージをメンバーに送った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。